君の吐く息が
白く耐えながら
背中に当たって
羽根みたいだね
優しい人で
良かったなんて
その言葉だけで
意識は飛べる
空よりも遥か
遠い未来を
犬に襲われた
鳥は知らな ....
心の中に部屋を作りました
狭くて殺風景でいったい何を
飾れば良いのでしょうか
写真は映りが悪くて
捨ててしまったから
東京がスッポリ入るくらいの
夢を探しに出掛けませんか
ミッキ ....
汚れない
スニーカーで歩く
良く晴れた午後に
見上げた空
見下ろす人
屋上にいる僕は
自分だけが
熱帯魚みたいに
揺れながら
聞こえてくる
ブラスバンドの音と
一緒に ....
スプーン一杯の愛の言葉で
ハチミツみたいな関係になって
転がってゆく琥珀色の海を
名前で呼び合う未来の命を
宿した体に重たい
銀河のレールが見えて
美しいと言う時間が好きだ
君を ....
水に溶かした
これまでのこと
光に透かした
これからのこと
誰にも言わないのに
君は知っているから
明日よりも
もっと先にある
希望のベクトルで
待っていてくれる
....
ブラウスの白いポケットで透ける
ブローチの星に名付けた永遠
胸に秘めたままの想いと同じ
喋らなくても重さで伝わる
この世界の果ては見たことがない
あの正夢の続きは知っている
星 ....
風に吹かれても
消えない炎を
持っている
雨に打たれても
折れない芯を
支えている
この指、止まれって
誰かに触れたら
火傷してしまうから
瞳の中に隠した
スリルを飾り ....
真っ直ぐな心を曲がった文字で
見苦しくても伝えたいと思う
感謝の気持ちやこれからのことを
ボールペンの先で転がしながら
いつも何倍もの優しさをくれる
君の言葉に負けてばかりだから
....
お父さんの靴を履いても
まともな足跡ひとつ残せず
デタラメな未来を歩く
人の真似ばかりすると
自分を見失うから
23.5センチの勇気で
追い駆けたい夢
追い越したい人
出来 ....
幸せにするよという
約束とは違う
地獄の底でも
おめかしをして
腕を組んだり
傘を盾にして
絶望の雨から
君を守りたい
刻々と変化する
心の形を
交換しながら
返 ....
柔らかい視線
肌触りの良い声
動き始めた心は帰れない
ステージの上はケーキみたいで
君の身体が発光するから
キャンドルみたいに揺れていようよ
やっと会えたという共通言語が
通じる ....
出会いと別れの時刻表を走る
駅はいつも出入り口で混んで
感傷に浸る間も無く電車が通り
手紙を書くよという君の声が
今日は何だか良く聞こえなくて
飲み込んだ言葉が胸に刺さり
いつしか抜け ....
打ち上げ花火の中に
自転車を探して
君を後ろに乗せたい
咲いては消える
その間に僕等は
トンネルを越えて
ペダルを漕ぐから
いつもより明るく
時間が進む
夜空の星を
カ ....
野球帽のツバを折り曲げるように
ガムシロップの蓋を開けたから
ピュッと飛び出す液体で濡れた
指先を舐める仕草が可愛い
アイスティーを揺らすストローが
落ち着きのない姿で動いて
積ま ....
風船ガムの味が
あんなに
辛かったから
口の中に残る
ペパーミントの海で
舌が回らないほど
はしゃいで
飴玉の味を
掻き消すような
強い刺激を
引き取ってくれたのは
....
手ぶらのままでは帰れないという
骨格の上に成り立つ体を
優しい言葉のレシピを添えて
引っ張ってくれる人が良かった
甘えたくなって誰もいなくて
黄昏にダイブしてもいいよね
寂しが ....
鳥たちが運んだ
ウェディングソングで
幸せになるって約束
交わして笑った
ドレスが間に合わなくて
流れる雲を
君に着せたいと思い
祝福の電報や
おめでとうの声を
ポケット ....
あなたが不在の永遠を生きる
それが孤独な愛の証だから
パズルのように未来を埋め尽くす
いつかはと願った希望を胸に
時を過ごすのは退屈じゃないよ
あなたはまだ私の目の前で
笑ってくれ ....
時の扉に挟まれた爪で
やり直せない歴史を引っ掻く
それは黒でした
傷付いた方が爪だったとしても
切れば伸びるから痛くはなくて
蝶のように死んだ体でも
美しいなんてちょっとズルイね
....
何もなかった
透明な関係性に
絵の具を混ぜて
色になりたかった
忘れるから
約束はしないという
約束だけ覚えて
どこへ行くつもりなの
連れて行ってとは言えなくて
縫い目が ....
恋の出口を飛び出して行った
君は人生ゲームのサイコロを振って
反省とか謝罪を忘れて
誰かの腕の中で眠る夜に
届かなくても張り上げた僕の声が
木の枝に引っかかり折れてしまった
幸 ....
一日を生きるための
命の値段を計算したら
給料じゃ全然足りなくて
死のうと決めた日の
電車はモノクロだった
東京に飲まれた人生
遊び過ぎて馬鹿みたいと
浮かべた涙が
今は光 ....
水の落ちる音がして
不明な時を刻む
夢の入り口で
聞いている水の音が
シンクの上で
飛び跳ねたまま
朝までひとり
ポタポタと
踊り明かした
寂しくはないのか
楽しくはな ....
誰かと結ばれて
ひとつになることを
望んでいたのに
少年はいつか夢を捨てながら
父さんになって家族を作る
子供ができたら変わると言うけど
僕にそこまでの愛があるかな
汚れた血 ....
空気に落とした涙の色は
風が伝えるエメラルド
もう大丈夫と微笑みが揺れて
少し引きつった顔でも
道を誤らないために行く
微熱を振りかざし
追いかけている
その溜め息は熱く
君の ....
君と僕をシャッフルにして
どちらかが先に死ぬということ
永遠に流れ続けられるのは
音楽でしかあり得ない事実
だったら僕たち音楽になって
ビートに乗って泳いでいようよ
命がどこかで骨 ....
未使用のフィルムに
焼き付けられた人生は
上映されることのない
映画みたいに
拍手も行列もなくて
ただその命に針を落とした
レコードのように
回り続けて
擦り切れるまで
....
測れないものほど
求めようとした
譲れないものほど
守ろうとした
例えば君との最短距離だ
顔を近づける時に
輪郭を辿れば
地球の裏側にいるような
気の遠くなる一瞬を
秤に ....
壁にもたれてる膝の頭が黒ずんで
地球のホクロみたいに残された
この家は少し広過ぎるから
ひとりでいると寂しくなるよね
膝を擦ると火が起きる仕組みで
燃やしてしまおうと思ったけれど
....
傷口のどこかで感染したから
血管が浮いて逃げようとしてる
体温計の届かない場所で
熱を出しても解らなくなるね
目覚まし時計が鳴るまでの間
ゆっくり休めと世界を止めて
君の心臓に合流でき ....
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