朝起きて今日も世界は平和ではないと確認して人になる
現実が騒がしいのにタイムラインだけ静かなら何かおかしい
争いを遠巻きにして見ていると人間やってる気がしませんか
日常の ....
考える、語る、実際に行う。代替可能なのはどこまでか。
実際にやってしまうとわからなくなるものもあるたとえば死とか
せっかくの珍しい経験なのに珍しくない言葉にされる
ちょっとした怪我で ....
肉体と意識の通信不良かもしれない雪も積もっているし
ああこんな奴いたっけと思い出す たまに鏡に顔が映ると
脳内が雪模様の日は外も雪、なんて同期はしていないのだ
檻として見 ....
「もうない」とつぶやく誰かがいないので「ない」がどこにもまだなかった日
十億年、と言わず千年くらいでも離れて見れば消えてなくなる
視点だけならどこまでも行けるので私が見えなくなるま ....
夜 とか書くと負けた気持ちになる
ただの名詞のくせに
まあいいや 朝起きて新鮮な暴力のニュースを
(朝 はいいのかよ)
飴でも呑むようにざらざらと摂取し
正気を保っている
ひとりだけ
瓢 ....
いまひとつ愛する力に欠けるので憎む力で補っていく
末永く憎んで生きていけるもの たとえば性別とか国家とか
愛よりも敵意が支えになることはあるよね空缶に挿す狗麦
「こいつよ ....
地球は丸くないと真顔で言われたり
次々と増えていく新しい闇の組織の
相関図を見せられたりしながら
まあ人間そんなもん
面白いじゃんと苦笑いしながら
社会をやっていく
殺したりぶん殴ったりは ....
大人ではあるつもりだよ人様に大人になれだの言わぬほどには
昔から虚しかったし今もなお虚しいけれどいい音で鳴る
一夜茸のようにつややかだとしてもそのユートピアは食えそうにない
時間なら放っておいても過ぎるので無視して茸狩りに出かける
具体的理由がなくても人間は時々狂うものでしたよね
生きていることがある種の病気ならそのうち死んで治るので待て
殴ったり撫でたりできない位置にまで離れてようやく対話ができる
「会いたい」というのは「あなたの肉体を目視したい」じゃないので注意
日月との戦いは続く
自動的に増える
あるいは複製される
かけがえのない唯一の災害
手に手に光源を持って
闇を深めに行く
自殺なら後でできるから
ありったけの飴をランドセルに詰めて
....
作品が「こいつ邪魔だわ早く死ね」などと思っていそうな作者
しかしまあこの日本語の文字数のコスパの悪いことといったら
文字列を人は織り継ぎその人の幻像を文字列が織り継ぐ
顔や手を見て知れることもあるけれどそれはそんなに知りたくはない
セックスと愛は別だし、いやそもそも人を愛する義務などないし
死ななくていいけど死体の冷たさになりたかった、か。そうかわかった。
不自然な生き物らしい服を着て零下の街を凍えずに行く
私にだけ浮き出して見える蛍光の矢印をたどり
啓示に導かれ
雑居ビル6階の人材派遣事務所に着く
そんなこともある 昨日は
残った小麦粉とキャベツを混ぜて焼いた
卵1個と
かつおぶし小袋2個分 ....
身体よ今日も生かしてやったのだたまには礼の一つでも言え
包帯の隙間からこぼれ落ちる蛆 のように生まれ来る歌もある
眠ったり食ったりしてやらないと死ぬひとりの人の中で生きてる
体温を持って生きるということも少し許せる大人になった
意識こそ人だとしてもその数は常に身体よりも少ない
もう一人くらい私がいてもいい、はずなのにやはりいないのだ 雪
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