(十九歳の長編詩 第二作目)
失う存在世界 天使と血人へ
船曳 秀隆
Ⅰ、軌道
間もなく たまらなくなります年老 ....
銀河の動脈
船曵 秀隆
Ⅰ
天空博覧会に入れなかった帰り道
河原で一冊の詩集を拾った
筆が
私の中で身を起こしはじめた
宇宙に向かって枝を伸ばしはじめた
....
【俳句】 船曳秀隆
筆先に 宇宙の春が 溶け落ちる
桜には 天馬の翼 生えている
花桜 地平線まで 散り敷かれ
花吹雪 冥王星へと 降りしきる
花吹雪 地球の裏へと ....
【短歌】 船曳秀隆
天空に 宇宙溢れし 孔雀羽
誰も知らない 十九の秋
言の葉は 詩の言葉さえ 忘れても
縋りつく葉に 葉脈は打つ
月光が 突き刺す獣に 声は無く
....
影の自由を伸ばして
私の弓は折れてしまった
占いの結果が判らずじまいだったけれど
私はそれでもいい
弓がかわいらしいから
鏡の前に座り
頭髪のパーマを
光の弓矢で梳かす
光を照ら ....
一
光を食べてよ
と 海に沈んだ
螢烏賊の僕は
云う
螢烏賊が
水を跨ぐ
海底の螢烏賊は
静かに光りはじめる
光が水で 薄暗くなる
それでも
僕の光は
周りの群へ ....
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