寒い、といえば寒い朝になった
僕の心はギザギザしている
ひとりになりたかった
青い山みる
ふたり、ここまでやってこれたのだった
僕の心は収穫の秋といえ今
ひとりになりたかった
....
宿酔と
けさの夢の残滓を
深い
呼吸のリズムによって
とおく
野を越えて
あの青い山の方まで流してゆく
さくばん
僕はピース缶から一本抜いて
それからトリス・ウィスキ ....
7年ぶりにお酒を飲んだ
女が言うには
僕は
さびしかったらしい
僕は考えても
さびしいということがわからなかった
酒臭い口で
女を風呂場まで追いかけた
そうしてひとりになって
....
女は秋生まれ
ハーヴェストの季節に生まれ
だから私の構成する
断捨離を行ったシンプルな
ええいや、無味乾燥ともいえる
一室に馴染まなかった
すぐにノートや
ペンシルや
化粧品の類 ....
養分の足らない詩句たち
頭に浮かび どこか消えゆく
僕はそれを追ったりしないまま
鼻から吸って
口から吐く
瞑想をつづけていました
口から吐ききった
次の呼吸に至るまで
....
祈りのピアノがとぎれとぎれに聞こえます
もう戻ってこい
死体より重たい体のカモメ
狂う、狂う、とカモメは鳴いて
そこら雲より手前
漂っています
漂っています
祈りのピアノが
と ....
ぼうとする・・・
眠る前、眠剤とれば・・・
しとどの雨も上がったようだ
僕も布団の中に
帰らなきゃならない
眠りわずらいの
詩を
沢山書いてきました
書いて消し
くりかえし
....
湿っぽい風の中を歩いてきた
さくばんの雨で路傍がきらきらしていた
きらきらに意識が混濁しつつ
湿っぽい風の中を歩いてきた
僕はラッキーストライクに
カフェラテを買った
妻が何を ....
掃除しなきゃ
片づけなきゃ
と思いつつ
思いはつもり
ついにダムが決壊しそうなところを放流
生活が動き出す
生活は音
生活は音
只、音が鳴っていれば動いている
動いているの ....
ついに今夜は眠れなかった
午前三時
ひたすら瞑想でストレスを減らしつつ
サーモスのカップに
コーヒー粉
砂糖
水をぶちこんで
がちゃがちゃかき混ぜだ
今日も仕事がある
現 ....
よく眠ったとはいえ
眠り過ぎてつかれた!とも言える朝
コーヒー
ミュージック、ニール・ヤング
安価なドーパミン
最近はドーパミン・デトックスをしていたんだ
だからニール・ヤングの
ひ ....
ノートパソコンを開くとき
今でもどきどきして
十四歳の頃に戻ってしまう
Wordを開いて
想いの丈を書き殴ったあと
削りに削り仕上げてゆく
世界は変わる
全ては流れつづける
....
秋の夜長に眠れない
眠りわずらい
抱えてひとり
私の呼吸は不器用だ
きっと長年の喫煙が関係している
今瞼が腫れているように
重たいが
眠れないんだよ
それは小事に過ぎない
しかし ....
私は原付バイクに乗り風に遊ぶ
天使だから
今生のことについては
ある程度の見境がついて
ついて・・・
でも諦められないこともあり
今日も瞑想プログラムに
遊ぶ
遊ぶ
夏の時分 ....
とらわれていたものを減らして
一夜経ち
芳醇な朝に居ます
太陽に
畏敬の念を抱きつつ
あの太陽は
人間の
人力によって上昇している──、
とも思われる
思いの力は絶大で
他に
わ ....
言葉が脱臼して
雲のない空より雷が落ちた
それは私がすっかり変身した合図
今
ただ灰色の曇り空と
青い山のみがある
ただ私は立ってのぞんでいる
ただ物語がなくなって
存在が辛く ....
まだまだ若いと人はいう
まだまだ若いと人はいうけれど
「生活」に押しこめられて
何もたのしいことがない
詩を詠むことしか
ほんとうの自分を語ること以外
晴れ晴れとすることがない
....
既視感のある風景だ
どこか懐かしさだって感じて
あの青い山や
白い雲だって
いつか脳内に集めたものだ
そこでこのくさはらに
ひゅうと風吹く
今私は孤独ではない
妻がいるから孤独 ....
睡眠薬に
頓服を服したのに眠れない
眠れないと考えることが
ますます眠れなくない原因ゆえ
私はポッカリ
電灯を点け
胃に
迫りくる、突き上げる情感を
しかと認めて
あとは流すばかりで ....
のり弁の米だろ 多分 Tシャツを七分丈へとかえているとき
婆さんがワン・ツー・スリーと犬に言う 逆光だけど信号は青
ディランかけ掃除をしてる いつの日か目覚めない日が来ると思った
....
まひる日にやすらに睡る長ゐ髪
ひとり起きてやすらに睡るきみの髪なで
口無しぞ海を眺めて海にとられむ
磯に火を焚け濡れしきるわれときみのため
天にも陸(くが)にも来ずふるへる海明 ....
林檎の樹を眺めきみ何おもふ
ひらけた地より林へあるくふたり
海そのままに日は動かずふたりで居る
樹によりてきみ何おもふ海のおと
われに罪あれば日はそのままに海よ鳴れ
....
凪ぎはてた海よわれは哀しむ
忍びかにわれ哀しむ凪はてた海を
忍びかよりさつそう飛んで啼きつめる鳥
まどふこときみの乳(ち)の辺(へ)に痣がある
きみの乳(ち)の辺(へ)を眺め下 ....
おもひみをつれゆかむこのたましひは松林へ
おもひみつれゆかむこと海辺をゆかむ
道におる玉ひかるましろの小鳥
かすかましろの小鳥の羽音
さびしさは海のなせる
青海なせる ....
この雨を人にそむいてわれゆかむ
茫々とときに朗々とひかりをひとりゆかむ
雨に海に身をさらす赦されない身を
海よ空よゆるせよわがこころ人に赦されず
ふたり夜の海見るたましひと ....
海をみてひとりと思うわが性は
哀しみとして海にほほえみつつ泣く
海の面にうつりこむかみなし児のわれ
わが性は孤独でありしまた海へいく
松林を海へ突っ切るひとり
カモメはや ....
海哀しこの身たよりに恋をおもう
あめつちもなしこの身がたより
海、山哀しここにぐっとこらえる
恋のひとみの焦点のうるむ、山
風わたるくさはらのくさが避けて
はつなつの青空 ....
私はうたおう哀しみどものわけ捜す
酒にもひとへもいかぬ哀しみをこらえる
おとなりのピアノのおとに酔ってしまうよ
燃える若さもなし智慧を武器にいく
艶やかな妻の髪と鬱屈しているわ ....
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