憧れというのは
なんとも荒々しく ぎらぎらとした
しかし かそやかな 祈りなのですね
誰も知らぬ という
細く暗い道を ゆくのに
あなたには 信じることしか
すべが ないのですから
....
神さま 父さま お父さま
わたしの全部を許して下さい
幼いわたしを 笑って下さい
一人でくよくよ いさせて下さい
昔の絵本を 読ませて下さい
消えない青を 返して下さい
わたしの全 ....
わたしは 見える
煌々とした そのなみだ
瞬く間に 朝焼けに呑まれ
そして流れていく わたしたちへの
迸る 色とりどりのなみだ
きらきらと 耳をうつ
さよならのうたを うたうのかい
....
醜い羽を 力強くふるわせて
わたしは 飛んだ
深い夜を 泳ぐように
まばゆい明日を 吹き飛ばすように
あなたを めがけて
わたしは 飛んだ
呼吸が風に ちぎれて消える
わたしの過 ....
もうしばらく帰ってはいませんが
わたしの こころは
いつまでも 故郷の山にあります
あの頃の 濡れた土の匂いが
わたしの こころに
ゆっくりと 層をつくるのです
ずざ ずざ ずざ ....
ここに ぼくがいて
ここに あなたがいる
それ以上の意味はない
あなたとぼくは グラタンを食べる
あなたとぼくは お昼寝をする
それ以上の意味はない
あなたは 水色が好きらしい
....
ぼくは 眠れない夜に
夜風の海を たゆたう
青いくじらを 見た
白い雲さえ 追いやって
星を ごくん と飲み干して
おしゃべりな 雨音とともに
故郷を捨てて 来たらしい
月のよう ....
それは夜
さざめく宇宙の 真ん中で
おれは命の小ささに 顔をしかめる
川の流れが おれの鼓動を押し流す
風の息吹が おれの呼吸を運ぶ
草木はおれに 踏みしめられながら
おれよりも ....
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