また、走ろうかと思うんだ。

今度は競技じゃなくて、
かと言って健康のためでもなくて。

本当に大した事じゃないんだ。
近所を少し回って帰って来るだけだよ。
すぐそこの並木道とか、
向 ....
フラッシュしたのは、オレンジ色。

ずるりと抜けて、ぐらりと揺れた。

痛みはまだ感じない。
きっと、それほどのスローモーション。

飲み込まれそうで、
飲み込まれたくなくて、
限り ....
塞がった窓から漏れる強い日差しで、すべてが 逆光になるんだ。
アパートの天井の 薄汚い染みが、表情の無い 人の顔のように見えて、
何だか とても 落ち着かないんだ。

硬い靴底と 硬い床の間で ....
ピッチャーは、

孤独なんかじゃない。

孤独なんかじゃない。

直球をくらえ。
馬鹿みたい、と
吐き捨てる口癖がたまらない。

マルボロに火をつける横顔も
最高なのさ。


何て言うか、お前は、

昨日 車で聴いたFMのジャズで、

中目黒の川沿いの並木道で ....
むせ返る 熱帯のような渋谷の夜に、
美しいクラゲが浮かぶ。

透明で ひんやりした 水底のような夜の闇に、幾つもの、
ネオンの色を帯びた 美しいクラゲが浮かぶ。

僕はと言えば、緩めたネク ....
時速180キロのスピードでしか、

癒されない悲しみがある。
古い体温計が、もてあそんでいた手の中で
音も立てずに割れました。

すらりと ななめに切れた指先から、
白いシーツに ぽたり と赤い血が滲みました。
体温計のガラスの管からは、夢のように美し ....
追いかけても、
追いかけても、
遠くなっていった。

もつれた舌で、
上ずる声で、
叫んでもみた。

微粒子の浮かぶ朝に、
排気のスモークに消えた言葉。
気付くのが遅かった。
そ ....
またそんな見え透いた嘘をつくのか。
窓にもたれて、風鈴を揺らして、視線を上手く逸らすのか。

胸が、しくりとする。

青い魚眼を見上げる、この日陰の部屋で
こんな風に、輪郭だけ向き合う事で ....
イグチユウイチ(40)
タイトル カテゴリ Point 日付
スロウ ランナー自由詩005/1/20 21:50
ボクサーは深海で眠る自由詩205/1/19 23:17
303号室自由詩005/1/18 22:16
背中自由詩305/1/17 21:06
ドレス ダウン自由詩105/1/16 23:11
ジェリーフィッシュの夜自由詩205/1/16 1:14
第三京浜、午前二時自由詩605/1/15 0:39
まり と 水銀自由詩805/1/15 0:38
8:00自由詩105/1/14 0:35
カナリヤ自由詩605/1/13 22:03

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