冬の初めの匂いが好きで
朝早くから窓を開ける。
濡れたアスファルトは
夏のそれみたいに指で後がつくほど柔らかくある筈もなくて


ねえ、今沈んだような気がする
そういって
夏のアスファ ....
蜂の子の
蜂の子の気持ちの
眠ったまま齧られる
蜂の子の
場違いな
欠伸

欠伸


乳白色の砦から
半透明の世界から
光ですべてにケリがつく現へと
つまみ出されて齧られる
 ....
それは
突然届いた手紙
差出人の名前はなく
やけにさっぱりとした美しい文字で
私の名前がそこにあった

あなたに恋をした

たった一行だけ
そう書かれていて
顔のない差出人が
そ ....
隣の古町家のトタンのお屋根は
いたく朽ちており
ときおり風雨に耐えきれず
一晩中じたばたすることたびたび
今朝も
初霰にあたふたとうろたえて

なんとも
かわいいのであった
枯れた花に心奪われて立ち止まる  あの時の君の掠れた笑い声

キスが下手なわけじゃないんだ  本当は君の唇が苦手なだけ
空を見上げる時の
人のまなざしというものは
なんて無防備なんだろう
うたれるなら
雨がいい
果てるなら
土砂降りの中

世界が遠のく瞬間に
私は流星をみる
雨女(7)
タイトル カテゴリ Point 日付
かじかむ自由詩407/11/29 0:45
欠伸自由詩207/11/14 11:15
恋をした自由詩205/11/23 0:25
トタンのお屋根自由詩105/11/21 18:32
暮れかけた恋の短歌205/7/3 9:43
無題自由詩105/7/2 15:49
雨と砲弾自由詩1205/7/1 7:59

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