ベランダに産まれた雛を祝福します
遠吠えでもいいでしょうか
忙しさに そぞろにかまけます
できないものはできないので

ベランダで空地の雑草が生い茂ります
今なお 石に躓く幼さですから
 ....
モラタスという新しい気分を
いつも気ままで 曖昧ですっとんきょうな午後で
感じている いや とにかく新しい気分なので
分からないけれどそんな気がしている

「ここの赤をもうすこしモラタスにし ....
そのバンドの名前は「全米各地で」といって
下北だか高円寺だかの汚いライブハウスで
お騒がせだ

ボヘミアンだとか
アシッドテストだとか
ケルーアックだとかギンズバーグだとか
単語をつぎは ....
青信号の色は淡い水色にちょっと緑色がかっていて
クシャミとも咳ともつかぬ勢いですり抜ける
ぼくらは
マンホールの下に流される水の色を確かめる術がないので
黒い地面の バリエーションにとんだ想像 ....
丸まったマフラーがぼくらの頭に見えます
黒かったので
そういえば ぼくの20万円はたいた
この出入口も黒いのですが

むかし 色はつくれません
ぼくらは 植物と一緒にくらしてきたので
R ....
ぼくららららの東京音楽はスピーカーから
店内のボーズが屏風に上手に絵を描いて
店頭のラジカセの上にカラスでアーアーと鳴いて
例えばその街には かわいい人も悲しい猫もいます

ひるがえって部屋 ....
1.

かめはめ波のポーズで

洗濯物に影をつくるその細かなしわから
隙間に入るハイパワーの酵素になって
ぼくは自分の皮膚の細胞のそのわずかな隙間から
入り込んでしまったくだらない時間を ....
クレヨンのような階段を
荒野に見立てて走り抜ける

マルボロを垂らして釣りをするひと
それをポラロイドカメラで撮るひと
毀れた弓でパチンコをはじくひと
かみなり親父

トランキライザー ....
槍投げですか。
投げやりだが、


 おうおう。
 なんだよ、特に話すことはないよ、
 別に、
 それは、最初はあれだね、
 まいいや、いそがしくてってて
 仕事なんでば。ん、なんだ ....
粉雪に考えなしに見上げ空想い馳せるはアフリカの夜

画面上雪だるま型のアイコンに征服されゆき眠気はとれず

ハイウェイに動揺する街ダンスフロア肩をすくめて襟を立てます

濡れましたマフラー ....
パラレライ
遠くを見据える機器です
ただそれだけのために



あまりにもあけすけなので
笑ってしまった
カランカランと鳥は鳴いているのに

ぼくは 見つからないので
とりあえず ....
全然違ってしまったときには
炭酸のような音楽を



太陽が間近の窓で
メッセージを少しだけ受信する先の
光って白くなってしまって
見えないのは
ただの 気のせいさ




 ....
足先のようにつめたい
するどさの くるおしさの 家路につきます
耳たぶは 暖かそうにも 通りぬけて赤いし
温度の分からない小石に躓いて

ストーブで焼けた服が
怠けた洒落心に 鞭打つので
 ....
イサムノグチの照明が初日の出の海岸線に貝殻が妙にピンクなので酔った君の頬の白いきめが細かい粉雪の降る夜を濡らし夢で枕を乾かす海辺のゴミが眩しくてブラウンシュガーなテトラポットでビッグウェーブにハートビ .... パランカ・トランカ
ぼくらの思いつきの架空の都市ですが
なにが名物だろう と笑いあいます

きっとそれはぎょうざのような食べ物で
チリをつけて食べるのでしょう

パランカ・トランカ行きの ....
ごめんなさい
いまはどこかで生きているのでしょう

相変わらず季節の変わり目に風邪をひいたので
雲の一個二個を数えていたら
思い出すことも ありました

はじまりだすと 嘘のようにしつこ ....
空の底に飛んでいく何かを眺めたいのですが
ただでさえ寒いこの部屋の 窓は開けません

想像してください
「矢印が3つばらばらに別の方向を指していて
 その三角形の真ん中には 目のグラフィック ....
だからクーピー
暗室に三日月を浮かべる夢なんだそうです

地の色は黒です 真ん中に黄色と白
アルバムをひっくり返して
深呼吸

サル顔の赤ん坊の名前を呼んでください
逃げません
塗り ....
肌を刺す自転車の風アマルコルドままよ抜け切る踏切の溝

満月と見紛うばかりに丸時計ゆくりゆくりと短針の夜

クラクションパパラパパラに道路際過ぎ去る豚の色彩の妙

暗闇に減速する性からから ....
君と僕は天気予報をしよう。小さな声で。今日のことで明日のことを考えるので、植物がのびるようにそのまま続いていくから、おぼろげな勘でいい。


ウェザー・リポート、ウェザー・リポート。スープはトマ ....
トビウオがサンマの仲間であるのと同じくらい
パラシュートはビニール傘の仲間であるので
空から降ってふわりと揺れる君の昨日のことばと
肌を冷やす冬の雨を避ける僕のかなしみとは
そんなに変わらない ....
シェリー・シェリー
元気ですか? という意味だと
いうことにして ビール

浮かんで浮かんで押し寄せる
図らずもまわるカラッポの観覧車の午後1時に
昨日電車から眺めた風景の残像でした

 ....
なぜだか忘れてしまったりするので
書いておく
そこにも あそこにも

ピリリと鳴ったり 震えたりすると
ポケットの上から触れずにはいられない
現代人なのですか といわれればそれはそうですが ....
どうしても白熱灯でなければいけないのです
冬はあたたかいし
心なしか 黄色く胸がおどり
照らすと天気の記号のように半分になるので

そう こわれものはやわらかな
空気の入ったビニールでつつ ....
素敵なうた
1、2、3、4、
マンホールから地鳴ればいいのに

工事中のサイン
伊勢丹のてっぺんから果てしなく闇夜
ぼんやりとすりきれた空
咲く花

泣くだけ泣いて水分ゼロで干からび ....
黒に白い点でその周囲に黄色な夜から
ベランダの床に灰色になびく簾の影に目を落とし
すると遠くインドの君の呼吸が混じっていたので
ひと思案して 興味のないフリをして東京のあくびをした
緑のガムはきっと青りんごとメロンの中間の味がするはずで
暗くてひんやりと寂しい箱の中に丸まって収まっているそれを
売る駄菓子屋のおばあさんは30年間涼しげな家の畳と続いたすみっこに
座っていたら ....
ピンク色のセーターにオレンジの日も暮れて
水色の縄が撒き散らした砂はその左側の
舗装された道のコンクリートの隙間から芽を出しました

照りかえす影に回るガタついた滑らかさは
テレビ電話のよう ....
堂々巡りの話が止まらないのでいっそのこと
回り回って溶けてバターになってやろうかと思ったが
パンのカリカリの表面の上できれいに塗られずに固形のまま
押しつぶされたりするのが嫌だったのでとにかく反 ....
喉の奥を製本したような風邪をひいて
いっそのこと美しく装幀されて図書館でカビ臭くなりたいと夢見て
布団に入るといつのまにか17時間半経っていた晴れた午後4時に
炊いたお香でひとつ咳をして

 ....
nm6(187)
タイトル カテゴリ Point 日付
ベランダに朝自由詩10*04/2/19 1:00
モラタス自由詩604/2/14 1:30
明日もまた、全米各地で自由詩304/2/12 23:41
例えばこんなふうに自由詩404/2/12 0:53
茄子の色自由詩204/2/10 21:49
東京音楽[group]自由詩204/2/3 23:55
何か出ないかなといつも思う自由詩904/1/30 2:22
九十九夜[group]自由詩304/1/27 15:23
テレフォン自由詩304/1/20 14:02
スノーナイト短歌204/1/18 1:46
パラレライ、暴露する空に自由詩104/1/16 3:48
炭酸のような音楽を自由詩604/1/15 1:05
冬をよろしく自由詩204/1/12 1:15
ハートビート自由詩304/1/8 0:39
パランカ・トランカ自由詩303/12/23 12:19
魚は、晴れた海の中を自由詩003/12/19 23:54
帽子が飛んでいってしまった自由詩5*03/12/17 16:43
クーピー自由詩303/12/11 23:57
午前1時のさざんか泥棒短歌303/12/9 1:20
ウェザー・リポート自由詩603/12/1 12:58
朝焼けまでのバランスを自由詩403/11/25 0:30
シェリー・シェリー自由詩1003/11/23 23:46
巻き戻しの早送りで自由詩803/11/14 18:09
緩衝が、干渉する感傷の自由詩703/10/29 0:54
街角自由詩203/10/22 2:25
そよと触れた自由詩403/10/12 3:33
ばらの花自由詩203/10/12 2:31
グッド・イヴニング自由詩103/10/10 1:22
ザッツ・ハウ・ストロング・マイ・ラヴ・イズ自由詩903/10/7 0:51
植物だった頃に自由詩503/9/30 23:34

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