100年未来を想像するより
100年昔を想像する方が
遙かに容易い
立ち止まり 過去を振り返る事は
決して 悪いことではない
きのうには
いろんな なまえが ある。
疲れた日 ....
今は 花屋さんにさえ あるけれど
わたしが子供の頃
すみれは
ひっそりと 一株
人知れず 咲いていました。
そんな すみれを 見つけると
いじめられた
ひとりぽっちの 帰り道も
....
いまでも 胸の奥の 弦を震わせる
アコースティク・ギターの
ころがる音色 Dー18
あの頃は
時の流れの中でも
変わらずに
過ごし続けられる物と
信じてた
あなたの指で
わた ....
蒼硝子 秋の風鈴 鳴りにけり
まだ 夏だよと 言いたげに 揺れ
秋風すずむ 夕暮れは
茜空が きれいです。
君にも 見せて あげたいな
ねこじゃらし くる くる 散歩道
君住む町は
今が 明け方
君は めざめて いるかしら
朝焼け 見 ....
道の川に挟まれて
きみと
ぼく
遠くで 遮断機の音
遮断機って
なんて せつない 言葉───。
阻む物のない 川の岸で
きみも
ぼくも
一歩
歩み寄るこ ....
粉雪 降る中
歩く
ふたり
企業戦士のあなたが
病気になって
始めて 訪れた
たおやかな 日々
あなたには 悪いけど
経過も いいと
先生の折り紙付きだし
仕 ....
孵化を望んで
親鳥は 卵を抱く
来る春を想って・・・
けれども
いくら 温めても
孵らない 卵も
時にある
それは 自分だと思い
つまらなくて 石ころ ひとつ
蹴る ....
泣く
せみが泣く
地上に出てから
一週間の命を
短すぎると泣くのか
夏の終わりを惜しんで泣くのか
わたしには解らないけれど
泣く
せみが泣く
夜の街灯の紛いの太陽 ....
お花の水切りをする
枯れた花には
「ありがとう」と
「ご苦労様。」の
口づけをする
お線香を灯したら
お祈りをして
しばし 心を ゼロにする。
たくさんの詩(うた)を綴ってきた
陽の当たらない
たくさんの詩を
だけど
無駄なものはない
駄目な子ほど
可愛い
わたしが 褒めてあげなくちゃ
他に 褒めるひとなど ....
わたしの声が
この湖に沈むまで
瞳あわすこともせず
ただ
このまま
ふたり
佇んで いたいのです
あなたに伝えたい言葉はあるけれど
どれひとつとして
当てはまる それを
わたし ....
わたしは
自らの 涙を 糧に 咲く―――
二週に一度の通院日は
待ち時間を楽しむ為の
ウィンドー・ショッピングの出来る日
あなたの病院に面会に行く日は
大切な デートの日
....
花は静かに咲き
静かに散る
その花びらの落ちる瞬間
視線が合うと
ひとの心の花びらも
ほろりと 散る
ひとは静かに生まれること出来ない
だから
....
道路に
白い羽根
一枚 落ちていた
こんなところに
鳥がいるのかな
空を見上げた
これは
天使の羽根だと思った
影は 悲しく 淋しいものと
思ってた
だけど
真夏の炎天下を 歩くとき
影 を 選んで
歩くよね。
日傘をそっと
傾けるような・・・
影には そんな
優しさが あ ....
庭先のチューリップに
午后のお茶を
通り雨が 注いでゆく
わたしは
ふたりで おそろいにしようと 云っていた
チューリップの形の ピンクと水色の マグカップを想い出している
砺波の チ ....
車で30分
山の上の野原に来た
クローバーのじゅうたんの上
ごろんと
ねっころがる
とても暖かで
感じるよ
大地の鼓動
白つめ草の香りと
みつばちの羽音
流れてゆく
....
美しい
ひとひらの詩を
わたしに 綴らせて下さい。
カーテンの隙間から
差しこむ
朝の光が
ひとの 心に 届くように
静かな 朝の ひとひらを
未熟な ....
初潮は こなかった。
とうとう この年になっても
恐れていたことが
現実となりDr.の口から 告げられた。
わたしは
子宝に 恵まれることはない。
わたしは 女なのに ....
今はまだ、休んでいる畑の脇に
一本の桜があって
その下に
小学校の机が
置かれている
ぽつんと
ひとつ
桜は 若葉が芽吹きだし
なごりの花びらが
ちら ちら と
舞い落 ....
過ぎ去りし 春のいのちを 悲しむか
薄暮に舞うは 花びらの雪
常緑樹と
落葉樹の混じり合う山に
自然に出来た
葉脈のある 木の葉 マーク
滑る車の窓から 見つけた
時の流れのなかで
出逢い
寄り添う ひとの 隣で
京の大文字 想 ....
「あすは
さくらが 良く降るでしょう。」
だから
きみを 誘って
あした
誘って
ふたりで
さくらに
ずぶ濡れに なろう
濡れると 服が透けるね
きみの 中身が ....
もくれんの 花びらが
舗道に 散っている
わたしに
もくれんは
翔びたいのに
翔びたてず
むくれている 鳥達にみえる
だから
この花びらは
ひとひらだって
....
青い空の消えかけた飛行機雲
月日と共に またひとつ 遠くなる夢
青空に 手を伸ばす
虹に 手を伸ばす
星に 手を伸ばす
誰にも 手に出来ないものだから
ひと ....
春の山 パッチワークね 若葉色
河津のぴんく 縫い合わせてる
陽に透けて こぶしの花の美しい
白をふちどる 線だけ強く
大人達に
後ろめたい気持ちが
あったのは 何故だろう
ちいさな わたしたちには
しゃがみ込めば
保育園脇の
沈丁花の繁みさえ
ひみつを 持ちあう
格好の 場所だった
....
おにいちゃん
紅い雪がみえるよ・・・
白い雪の合間に、
おにいちゃん
とう、とう、
幻聴だけでなく
幻覚まで
見えるように なったのかな?・・・
おにいちゃん
....
愛しい ひとの
少し あとを 歩く
街灯の下
あなたの 影に
影を 添わせる
影は時計の針
長針は あなた
短針は わたし
重なって
時は 12時。
わたし ....
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