オレンジシャーベットのような夕暮れの空
濃紺の天頂とのグラデーションが
何万光年の奥行きを塞ぐ
暮れなずむ街で
通り過ぎ行く人の群れの中
一人立ち止まり
誰も手に入れることの出来ない空を見 ....
詩が書けない。
文章は作れる。
思ったことを文面に表すことができる。
しかし。
詩が書けない。
歌にならない。
結構自分的には悩んでいる。
本当に書けないのだ。
一、二行書き始める ....
春の手引きをするような生暖かい風に吹かれながら
倒れた自転車の間を抜けてゆく
倒れているものを見かけても、立て起こさなくなったのはいつからだろう
当たり前のように春の顔を見せはじめた太陽の光 ....
春を告げるうぐいすの声
夏を告げる蝉の合唱
秋を告げる鈴虫の音色
冬を告げる木枯らしの叫び
変わり行く季節の訪れを
時に雅に、時に姦しく
時に寂しく、時に厳しく
触れ告げる使者はいる ....
先日、温泉に行った。そこには、露天風呂があった。
放射冷却でカーンと冷え切った外気は、火照る体から湯気の形で熱を奪ってゆく。
奪われるに身を任せながら、岩で形造られた湯船を眺める。
満月の明 ....
林立するビルの谷間を歩く
押しつぶされるような閉塞感
立ち止まり空を見上げる
体内に太陽を飲み込んだように輝く雲
眩しさに慌てて目を戻す
そそり立つ壁と
追い抜いて行く見知らぬ ....
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