ねぇ、ママ?
わたしはママのお人形じゃないのよ
わたしはちゃんとわたしの意思をもっていて
すきなものはすきだし
きらいなものはきらいで
やりたいことはやってみたくて
やりたくな ....
わたしの中には、小さなお姫様が棲んでいて。
そのお姫様はじっとココロの隅っこにしゃがみ込み、もうずっと何年も長い間不貞腐れているのに今にも泣き出したいのを我慢してずっと大好きなママが自分を見つけて ....
↓START or END?↑
寄せては返す
小波は
酷くせつなく
身を切りて
ひとりぽっちで
歩く女の
白い小足を
浚ってく
潮を含みて
吹く風は
....
真夜中の懐中時計はチクタクと
つまらぬ音を刻みましては
しゃがれ声の車掌が錆びた切符鋏を片手に
ガタゴト揺れる
三等列車に寝転んで
古書を読み耽る僕に
慣れた様子で歩み寄り
....
キラキラ瞬く星達は、
ひろいひろい漆黒の宇宙で、
ただただその生を燃やし尽くして
ただただこの生を燃やし尽くして
せまいせまい青い地球で
ふわふわ生きる私に
キラキ ....
せめて空の夢を見せて
私と貴方が離れ離れになったとしても
この青い空の下で
私達は繋がっていると
そう、信じさせて
古びた空中ブランコが
夜空の星の瞬きの合間で揺れています
高所恐怖症のブランコ乗りは
うっかり手を滑らせて水面にダイブ
サァカス一の歌姫のカナリアは
悲鳴を上げるどころか愉しげに ....
切れる。
ハカイショウドウ、
こみ上げる動悸、
コウゲキホンノウ、
切り刻んでやる!!!
今日もわたしはあなたに貰った
たった100円ぽっちのボールペンで
無限大の愛を込めた手紙を
あなたに向けてしたためます
原価100円、無限大の恋なんです。
嗚呼、もうそんな時期ですか
そろそろ春が訪れますね
庭の片隅につくしがこそりと顔を出し
鶯たちが鳴き始めましたよ
梅の蕾はほころんで
いよいよ桜も咲き始める頃合でしょうか?
....
赤く熟れた甘酸っぱい苺に
白くて甘いコンデンスミルクをたっぷりかけたら
貴方が甘ったりぃと苦々しげに呟いたから
私は少し意地悪がしたくなって
食べかけの甘い苺を貴方の唇に押 ....
メールはとても便利だけれど物足りず
電話はどこか違和感を覚えて
やっぱり私は直接耳朶をうつ貴方の声と
私にやさしく触れる体温と
貴方の気配が大好きなのです
『寄り道をしたぶん、人は豊かになるのですよ』
僕は敷かれたレールの上を歩いている。
レール、ですか?と居候天使は僕の斜め後ろでくるりと一回転して不思議そうな顔をした。
レール、レールと何 ....
夜に強くて朝に弱いわたしは、
甘いカフェ・オ・レを飲みながらホットサンドをむしゃむしゃ食べる。
夜に弱くて朝に強いあなたは、
苦いブラックコーヒーを飲みながらサンドイッチをもくもくと食べ ....
『バクは夢を食べて生きているのです』
今日は満月が少し欠けている。
昨日が満月だったのか、それとも明日が満月かは、
よくはわからなかったがけれど
とりあえずカーテンを開ければ部屋の ....
『夕焼けは魂の火葬なのです』
燃えるような夕暮れ時のことだった。
無個性極まりない黒いランドセルを背負っての小学校からの帰り道、
ビルの合間に消えていく燃えるような夕日を意味もな ....
・我が心 春の芽吹きを望みつつ 冬の寒さに身を凍らせる
・13時 街角で待つ 雨の日は視界煙りて 薄ぼんやりと
・残像に 去りし君の姿見て ただ涙する 秋の木漏れ日
・あなたへと ....
夕日が雲を燃やして、
今日も夕焼けは綺麗です。
白い雲を燃料に今日も夕日は赤々と燃え続け
鴉が数羽ついうっかり夕日に魅せられて夕焼けの中へ消えて逝き
やがて暗闇を連れて来れば夜の始まり ....
『雨音はね、歌なのですよ』
今日も朝から雨だった。
ブラウン管の向こう側で、
似合わないスーツを着た気象予報士が、
梅雨前線の停滞がどうのこうの言っている。
暦は太陽暦で6月の終 ....
「好きです」と
伝えられたらいいのにと
すれ違うたび
その背を見送っては吐く
白い溜息
一人で歩く、貴方との思い出の道
桜並木はまだ蕾もつけず
散った頃のままを思い起こす
次に桜が咲いた時
貴方は誰とこの道を歩いているのでしょうか
高く高く 舞い上げた ホースの霧
細かい水滴は 光の中でキラキラ 七色の虹を創って
青空を見上げた 私の頬に触れる 人工の雨は心地よく
素足の裏には 熱を帯びた コンクリートの感触
嬉 ....
人の一生を例えるとするならば、
それは砂時計だと
わたくしは思うのでございます
さらりさらりと落ちていく砂は
まるで止まることを知らない
非情で無情な時そのもので
砂を閉じ込める硝 ....
かまってよ
かまってよ
かまってよ
かまってくれないと
すねちゃうからね!
わたしは「わたし」が好きではない。
中途半端でプライドばかり高いくせに、何の行動すら起こさない弱いわたしが嫌いで嫌いで仕方ない。
境界性人格障害、それがわたしに付けられた病気の名前だ。
....
体中に{ルビ蔓延=はびこ}った
静脈血の中を
冷ややかな血液が
巡り巡りてぐるりと一周
血管の中を落ちていく
冷ややかな血液と
きぃんと響く耳鳴りに
少しばかり眉間に皺を寄せ
....
ガタン ゴトン ガタン ゴトン
ガタン ゴトン ガタン ゴトン
一両編成の小さなトロッコ列車が
蒸気を噴出し、電線の上を走っています
ガタン ゴトン ガタン ゴトン
ガタン ゴトン ....
15歳の私は、
紺色のセーラー服を身に纏い
銀色のありふれた自転車をこいで中学校に通ってた
その日の授業科目に一喜一憂しては
友達と他愛もないお喋りをして
笑い転げていたはずだ
....
旅人が{ルビ故郷=ふるさと}をみつけたとき
待っていたのは
あたたかなシチュー
鮮やかな緑のブロッコリーが
プカリプカリと浮いていた
暖炉の炎は燃えはぜて
家主は深い緑 ....
1)
一匹目の猫
悪戯っ子
次から次へと悪戯ばかり
飼い主困って苦笑をひとつ
2)
二匹目の猫
人気者
のどをゴロゴロ鳴らして
飼い主喜びにっこり笑う
3)
三匹目の ....
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