すべらかな声は
よるのはじまりの、そのすきまを
ゆるゆると 這って 消えた
(あしたまでには帰ってきて、)
たゆたう姿は
終わりだったか
始まりだったか、
でも
....
霧雨が舞っている。交差点には、今日も遅れずに午後四時がやってくる。
位相差。彼女の視野は位相差によって構成される。
赤信号と街灯、昨日の夢。混在するいくつもの現実と、次々に昇華する記憶。記 ....
西暦の未来分だけ過呼吸になるというなら(青い背中は、)
「ぼくという、きみというのも青までね」イヤフォン越しにゆらぐ終着
平坦な青にまみれる朝を見たあなたの声にふれてはさめる
....
さわらして、
と
言った
しずかな午後がふる
街角の
記憶
つまさきから
うまれてはいけない、
と
たゆたう
あなたの声が
流線型になる
夕方
のこと
目をさ ....
たとえば
それは、
晴れわたる夢に
やさしい雨がのこした跡
テーブルのオレンジは
断続的におとずれる早朝、
半透明のまま
ころがっていて
方向性をなくした部屋に
ふりそそ ....
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