薬を嚥んで、
正気を保つ。
深い想いは消えゆき、
果たしてこれが
自分の本来の姿と
いえるのだろうか。
イメージはしぼみ、
闇・幻は消え失せ、
そして現実がありのまま
ここに ....
似顔絵を{ルビ描=か}く。
似つかないが、
見とれている。
短い髭を{ルビ描=か}き加える。
眉を太くする。
飽きもせず、
見とれている。
黒目を左側に寄せて、
何かを ....
坂を登ると、
公園に入る道へとつながる。
闇をつんざく白熱灯。
アスファルトが寒々しい。
コンビニで買った
カッターナイフを携えている。
あの{ルビ男=ひと}たちに、
恋して ....
君が作ってくれた
マーボードーフと
ごはん。
どちらもふっくらしていてね。
口の中で立体的にからみあう。
辛くてね。
でもごはんの粒も
舌に感じるよ。
今日も終わったね。
....
−“Bookmark中心主義”から“検索中心主義”へ至る仮説−
「現代詩フォーラム」という、詩を投稿するSNSに、昨日から投稿し始めた自分が言うのも何だが、非WEBのススメを問うことにしようと ....
湯上がり。
君のお尻から出る湯気。
ふと触りたくなる。
足を投げ出している。
ももには黒く固い毛が
ふさふさ。
足裏の模様。
幾層も{ルビだ円=ヽヽ}を描いていて、
何だか不思 ....
ひたいにてをおき
とおくにできたコーヒーのしみをみつめる
はんぷくするピアノのせんりつに
きれきざませた{ルビときどき=ヽヽヽヽ}をおもう
ちれぢれになって{ルビしへん=ヽヽヽ}には
....
零れる。
水道管からぽつんと一{ルビ滴=しずく}水滴が落ちる。
零したのは、自分なのか、重力なのか。
些細なことか、事の一大事なのか。
じっと竦む。
死んだ魚の目が滲み、鱗と同化する。
水 ....
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