人数分目的詰めた高速バス 午前3時をしずかに滑る
自分でもうるさいくらいにきみのことばかりを想う夢でも想う
このバスはしかくい博多 「そうたい」が飛び交う新宿駅南口
新 ....
なにからも なにからももう触れられない ひとりぽっちのやさしいよなか
ねえきみはアイスでできているんでしょ ふわふわ甘くて、甘くてつめたい
嘘つきで居続けることの尊大さ 愛とか理想 ....
ピアスの穴をあなたが舐めたらわけがわからなくなるまであと20秒
くるくるのパーマネントにからまってきみと一生一緒にいたい
学ランの下には泥のユニフォーム 大好きな人が走って来てる
....
すきだよ、とあなたが言えばそれだけで あたしはてんしになれるのだけど
「うそみたい、うそみたい ねえ」涙目で星降る空の下に立つきみ
ほんとうは何も知らない僕のこと 夏が過ぎても好き ....
長い、長いあいだ一緒にいた。
何回も泣いて、何十回も中華料理を一緒に食べた。
何百回もわがままを言い合って、同じくらい抱き合った。
水族館。
おんぼろの原付。
昼間のコインゲーム。
は ....
窓からのきいろい日差しで起きた昼さらさらゆれるカーテンは白
だらだらとした足音でもうすでに君だと気付いている帰り道
「とうといね」3度目のバイバイのあと遠くでつぶやくパステルのきみ ....
エメラルドグリーンの夜なまぬるい風がふたりを近付けている
陽炎を蝉が叫んで揺らめかす 入道雲が乗せてきた夏
わわわわと とおく、ちかくで鳴くかえる まっくらやみでわたしいまどこ
....
いいから、と君が言うからいいかあ、と とろけてゆくの朝の素肌に
もう顔も見たくないのにあの海の写真のきみは女神みたいだ
かなしいよ、かなしいよああ、どうでもいいチャンネルにして少し ....
遠くから聞こえるチャイム 岩尾商店のベンチでこっそりキスした
せんせいの涙と怒鳴り声は全力でぼくらを抱きしめている
雲を切るようにピイッと笛の音 ゆらゆらゆれる25メートル ....
うそつきのうそつきによるうそつきのための国家はうそばかりなの
がらがらの電車の中には昼間とは違う世界の人、11時
ひとりでも眠れる きみにおやすみと言ってからもう1時間半
....
絶対ということなんて絶対にないとおもっていた昨日まで
ただいない こっそり隠れてるわけでもなくてあなたはただいないだけ
ふわふわのベッドでしがみつきあってティンカーベル ....
そのちいさな背中は全部しってるの きらきらおでこにそっとくちづけ
あたしにはあなたになにか伝染せるの きみにもらったインフルエンザ
ようせいが春のおとづれ告げる音 きみの大きなくし ....
抱き合ってもちっともあったかくはないのあなたはひどい末端冷え症
ずるいよ あいつの好きそうな控え目なくちびる震わすあの子 ずるいよ
わらっちゃう きみが休みの水曜日 だあれも来ない ....
まだなにもしらない19(じゅうく)知ることのあまさといたみを覚えた20(はたち)
1時間毎朝欠かさぬジョギングはステキなあの娘を縛り付けてる
今どこでそう思ったの?「愛してる」楽に ....
どしゃぶりの雨がふった
桜がようけ咲いたのう、
事務のおじちゃんが
きのういってたのに
はなびらが日差しに透けて
枝と枝のすきまから
春がちらちらもれて
ああ、うらやましいなあ
....
来年も再来年も
あいにきてね
例のごとくうまく
伝えきれなかったけれど
涙が出るほどうれしかったの
こういう時にちゃんと
涙が流せればとおもう
わたしはもっと
あらわせる人になりた ....
いつもにこにこしてるから
すきになった
わたしのことすきなの
ばればれだから
すきになった
冬は夜がいいね
とあなたは言う
月へのいっぽんみちを
手を繋いでてしてし歩く
町で ....
あなたがあたしの
ほっぺたかくちびるを
だまってさわるのは合図
あなたがあたしの
ふくらみやへこみを
さすさすするのは合図
あなたがあたしの
顔のとても近くで
ねたふりをするの ....
ちっぽけなもろいグラスにプライドがはいりきらない、ひびが入った
ちょっとした風もいちいち染み込んでフラペチーノに泣かされる夜
もうやめた もう憧れることやめた 君の隣のティニー・ガール
....
ひたすらまっくらな夜に
星を見上げながら
歩いていると
うう、ああ、宇宙に
ほうり込まれたみたい
さっきまでふたりして
立ち尽くしてだきあっていた
わたしは背筋をぴんとして
あなた ....
あいしてる、
あいしてるよ
今日はいいたいんだ
いつもはことばにすると
びっくりするくらい
縮小されてしまうけど
ちょっとだけでもいいから
きみに見えれば
いいと思った
8月 ....
だいすきと言ってしまえば
それだけのただのことばに
なってしまうの
「その辺で待ってて」だたち
にその辺にあたしの場所を
つくって待ちます
にんげんはこんなに体のお
おき ....
通った小学校で
よなか
久しぶりに仲間と
集まって
くっついて花火して
くだらない話を
おおきな声でして
きもちよくたくさん笑って
だいすきって
言い合いながら別れた
中学 ....
電車でごじかんかかります
乗り換えはよんかいです
あんまり遠くに
いるもんだから
こっそりたくさん
泣きました
あんまりなんにも
わからないから
何度も途方に暮れました
嘘は ....
毎日
大学病院前の
ひろいバス停で
猫背のひと
みどりはつよく
陽にあたってきみどり
おばあちゃんのズボンは
昔からサルエル
床のタイルのここは
どうして一枚だけ
はげ ....
ほめられるとすぐ
ちょうしにのるから
あんまりほめないでね
でもたまにはほめてね
そくばくはするのも
されるのもきらいだから
あんまりしばらないでね
でもたま ....
夜みたいなひとだね。
あたしはあなたという
ひとりの人間を
しっかりたしかめたい
固体として概念として
あらゆるあなたをみつめたい
そして許したい
なにもかもを
まるの中でゆられて ....
ふれたいなら
うんと手を伸ばさなくちゃ
あいつは透明な空に
すいこまれそう
蝉はおもいおもいに
自己主張をして
太陽はこれでもかと
あたしたちを焼いて
アスファルトを
ゆらめ ....
「ばかみたい」愛を決して云わぬ君恋する人はみんなばかだよ
またねえ、と元気?と涙とハグ夜の改札前に無数のせつなさ
注文は好き・憎い・好きのトリプルで君とふたりで来たサーティワン
....
やせっぽちのきみは
ちょっとやそっとじゃ
笑わない
女の子はなんでも
くすくすけたけた
笑うんだと思ってたけど
あっそこでは笑うんだ
栗色のベリーショート
奇跡の歯並び
....
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