夜明け。雨が降っていて僕らは神社で雨宿りしていた。徹夜明けの僕らは相手の膝で交互に眠った。三島はここで死んだね、君が寝ている間、君の短い髪をかきあげながら、あじさいの花が揺れるのを見ていた。


 ....
2008/11/30 22:30
ロンドン。外は雨が降っている。僕はフラットの玄関の階段に座って、隣のパブの無線LANを拾っている。僕はひとりで、夜がひろがる。30分前、久しぶりにNがメッセンジャー ....
{引用=はじめにクリボーありき







次 に 抑 圧 が や っ て く る次 に 抑 圧 が や っ て く る次 
に 抑 圧 が や っ て く る次 に 抑 圧 が  ....
やわらかいものになりたかったです
でもぼくはおとなのおとこなので
しゃかいにでていくためには
かたくならなくてはなりません

ぼくはこどもでいたかった
それもおんなのこがよかった
マノン ....
書くという漢字には斜めの線がない。

書く、という言葉を聞くとき、わたしはどうしても、カクという金属的の響きを受け取ってしまう。引掻いて、削っていくこと。
曖昧な気分や感情を、紙に写していくので ....
悟りを開かんと高野山へ赴くも、悟りを開くにはイージーすぎる気負いと、その程度の気負いでは三昧境を感ずることもできぬほど開発されきった環境(観光バスがブンブン走っており、徒歩で参拝している僕はどんな都会 ....  
 
  自転車に乗ってあなたは、海のもの、
  山のもの、空のもの、あなたは、
  すべてだ。





  折りたたまれた 古い
  手紙を開くと 今でも
  あなたの声 ....
あらのをあるいた。
土、岩、石ころ、草、葉、笹のような水にぬれた草、そしてまた土、石。
ページに目を落とす。ひとりぼっちで荒野をよぎる。
荒野のはてに。荒野のはてに。わたしはひとり。


 ....
あなたのこえはすきとおりすぎて 
ほんとうにあなたのこえが
ぼくにはきこえていたろうか

あなたのすがたはまぶしすぎて
ほんとうにあなたのすがたが
ぼくにはみえていたろうか

ぼくにお ....
わたしは言った
「あなたのことがすき」
彼女は夏のような目を開いた

ただ、セミが潮騒みたいに鳴いていた
緑がざわざわ動いて、そのむこうのとぎれとぎれの空もいっしょに動いていた
祠の向こう ....
 ねえ 

 ちょうちょあそび、しよう、ひそひそと。


 おわったら、ぜんぶ、けすの。


 おもいでにしか、のこさない の。



 おもいでは

 すきとおって ....
Nさんが日記で書いていた。Nさんが賢治について書いた批評について、批判があったらしい。某所のチャットで、「このレベルで留まれたのなら幸せだったんだろうけど」「賢治について書くなんて怖いものしらず」みた .... 秋の笛はススキ野をつらぬいていく 
そらがたかい 木は枯れた

あしもとを照らす街路灯
遠くを照らす燈台
世界を包むあなたの一息

遠くの砂漠で聞いている
あなたは雨を呼んでいる
一 ....
どうしてこんなに人の心は揺れ動くのだろう。振られたと思えば好きといわれたりして、どうして喧嘩しながらぼくらは抱き合ったりするのか?そして彼女は挙句の果てにぼくの欠点である、空気の圧倒的な読めなさ、幼稚 ....   小さな背伸びをしたことがあるか。憧れへ向かって、届かない手をもう
一息伸ばしたことがあるか。


        よせてはかえし、かえしてはよせる、くりかえす吐
息が音列になる。前傾姿 ....
睡眠薬を飲まなかった。眠れなかった。朝早く起きてしまうのが鬱の特徴と本に書いてあった。寝る前はいつも死ぬ人みたいに寂しい。おきるときはいつも嫌いな人に謝りに行くみたいにつらい。眠りは浅くていつも職場の .... 2007/10/31
映画は時間とともにヨコに流れる「時間芸術」である。しかし、それはときに、一瞬にして強く深くタテへ垂直に食いこむような感銘を観るものに与えることがある。そのタテに喰い込んだ感銘だ ....
散歩しよう晴れた日には眼鏡を外して


道の晴れた側を歩く君のふくらはぎ


君の横顔に幸せな光が降っている


エイプリルフールにきみを好きと言い


はらはらと花も団子も散 ....
君を愛するということ
手を開いてあげること
朝早く起きてみること
眩しさに目覚めること


目覚めればすべては真っ白で
君も真っ白で透き通るように
笑った、君が笑うと僕も笑う
そして ....
踊っている天使のなかに私はいない私はいない私はいない


いつまでも滑り落ち続ける光ふと鳥の声双子が消える


(網の目のように重ねられる)キス((すり抜けていく私


冷凍用トラッ ....
冷たいお堀の水の上に 
桜の花びらが落ちていく
無音


しとしと
これは雨


影に
とじこめられる


鬱蒼と茂る木々のあいだに
用水路が流れている


ベンチに ....
 ずどぉん!
 ぷるぷるぽえぽえほよよ!
 ずんどこでけでけっ...ぴゅー!
出鱈目に歌いながらやってきたのは唐沢Q45歳だ
今日もぼくの夢を支配する
 皆さん!ズドドンと今夜も悪夢で行って ....
 出発ゲートで恋人と別れた後、僕は一人で五階へ上り見学テラスへ出て特上ロース
かつ定食1100円を食べた。この前はここで一緒に食べたが今度は一人だ。食べ終わると
そろそろ飛行機が飛ぶ時間だった。テ ....
朗読するときのユーリさんの自意識過剰はメタである。他の人の自意識過剰がストレートに発せられるのとは異なり、彼女はじぶんの自意識過剰をメタレベルから冷静に観察していて、それにいらだちながら読んでいるから .... オレは
ズボンを脱いでパンツも脱いで
レフトを守っている
どんなフライも捕ってみせる
さっきだってお腹からずさーって滑り込んで取ったじゃないか

ところで球場を見渡せば
カメラがいくつか ....
なぜにこんなに空が美しいのかとか そういう
ことを考えている、ぼんやりと、なにげなく、
どこへ行くのだろうとか、どこへ帰っていくのだろうとか、
たましいはいったい何なんだろう、とか考える おなか ....
空港は透明な香りがする
人がみんな笑っているし
香水の香りがあちこち漂う
ここで無表情なのは
出国審査官だけだった
飛行機が飛ぶのを毎日見送る
地上で働く人たちの気持ちを考える ....
上智大学の門をすこし越えたところで、堤沿いの歩道は紫陽花が覆いかぶさってきて、誰もそちら側を歩きません。そこから先は、みんな上智大学側の歩道を歩いています。そもそも上智側のほうが広いので。でも、私は右 .... 美はいたるところにある


何も考えていないこと
歴史
寝ているあなたのすがお
すがた


美はいたるところにある


走っていく電車の音
朝はたくさん
昼はときどき
夜 ....
(君が生きていた、ことの波紋。
 たとえばこういうところに。)

地層を指をさして先生が言った。1万年後に。
渡邉建志(173)
タイトル カテゴリ Point 日付
階段のこと自由詩409/5/16 3:01
映画日記、ただし日付はてきとう3散文(批評 ...3*09/3/29 22:40
はじめにクリボーありき自由詩009/3/19 0:41
やわらかいものになりたかった自由詩709/1/20 0:57
書くこと、まどろむこと、決めること散文(批評 ...6*08/12/12 16:26
雨の朝、高野山にて散文(批評 ...3*08/12/2 5:25
空へ自由詩2*08/11/20 11:35
あらののはてに、わたしはひとり自由詩4*08/11/14 12:26
追憶自由詩3+08/11/13 15:34
自由詩308/11/13 3:04
ちょうちょあそび自由詩4*08/11/10 12:10
萌えと批判散文(批評 ...6+*08/10/27 14:39
雨明かし自由詩508/10/27 13:48
コミュニケーションとは最初の15秒かどうかについて散文(批評 ...3*08/10/27 12:24
夜の歌自由詩7*08/10/14 7:56
光量散文(批評 ...2*08/10/12 1:36
映画日記、ただし日付はてきとう2散文(批評 ...208/10/9 6:50
晴れた日には眼鏡を外して川柳208/10/8 18:07
_自由詩308/10/8 17:33
踊っている天使たちのなかに短歌408/9/28 3:17
雨の桜自由詩4*08/9/27 3:18
白い鍵自由詩0*08/9/27 3:12
その後の情景自由詩3*08/9/24 14:51
不安定な安定—ユーリさんの朗読について散文(批評 ...6*08/9/18 21:35
純情球場自由詩3*08/9/12 20:23
なぜに自由詩308/8/18 19:09
空港は透明な香り自由詩308/5/29 1:13
入院記散文(批評 ...4*08/4/29 1:26
美はいたるところにある自由詩608/4/15 21:43
_自由詩208/4/5 1:21

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