正義を知ることはできない。いや、すべての言葉のにおいて、すべての意味を捉えることはできるはずもない。かといって、それらを放棄することはもはや、言葉を使わないことと同じだ。
愛してるという言葉を何 ....
太陽の熱を、季節に還元していくように、涼しげな風が吹いている。手に持った花火を、海の波に向けて放つ。赤く光った火花は誰もいない海にたどり着く。真っ暗な夜だ。月さえも輝かない。
リュックの中から一 ....
いくつもの命があるのにもかかわらず、幾人の手に取れるだけの人間の言葉しか、目にとめることはできない。
人生80年。一度くらいは人を助けることのできる機会には恵まれるだろう。その場面から逃げること ....
町の中を歩く
何人もの人と出会う。
かわいい子もいれば、かっこいい人もいる。
それほどでもない人もいれば、お世辞を言うこともできない人もいる。
かといって、みんなが、すべての才能の断片を築 ....
正直、やたらめっぽう書きなぐった文章で、前に進んでいるのか、後ろに進んでいるのかが、見えづらくなる。
ジム・ジャームッシュの傑作「ナイトオンプラネット」のように読んでいただければ、こちらとしては ....
僕の正義とは何か?
{もし私が一人の心の傷を癒すことができるなら
私の生きるのは無駄ではない
もし私が一人に生命の苦しみを和らげ
一人の苦痛を覚ますことができるなら
気を失った駒鳥を
....
光に照らされた物体は、色彩を帯びることにより、それらの意味は四方八方へと広がる。赤が好きな子がいれば、赤は喜びの意味を持ち、赤が嫌いな子がいれば、赤は嫌悪の意味を持つ。
だが、赤は、光の反射によ ....
つまりは、たくさんの言葉が、ひとつの言葉を邪魔するのだ。そして、ひとつの感情が、たくさんの感情を邪魔するのだ。現実世界において、行為がそのすべての表象を定義するものであれば、言葉は感情の行為となる。言 ....
再び、言葉へ思考を還そうと思う。
言葉の限界性と、想像性。それはその言葉のみにしか持ちえることはなく、また同時に各人それぞれに持ちえた、物語である。幾多のバリエーションと、それだけでしかない唯一 ....
人間は人間を超えてこそ人間となる。
ニーチェの超人思想だ。超人思想はその思考をとめることなく突き進み、やがて、永遠回帰説へとたどり着く。
すべての物事は、すべての物事そのものであり、それ ....
もし、今手元に地図があるなら開いてみてほしい。
そこに書かれたものは、個人的熱を奪われた、僕らの住む地球が描かれている。
それを眺めても、誰も涙を流すことはない。
名前さえ奪われた建物の群れが、 ....
正義の絶対的な意味とはどこへ導かれていくのか。
第二次世界大戦下の日本はひとつの「悪」を形成した。だが、それは「結果」のもたらす「悪」であることに誰もが気がついている。だが、それを口に出すことは ....
ひとつの詩がある。
そこにはひとつの限界がある。
そこにはひとつの宇宙がある。
だが、それはすでに記され、過ぎ去った物だ。詩が詩を描くものと同じく、変化し続けることは出来ない。詩は永遠を手に ....
ひとつのテーマにこだわって、いつ終わるか分からない文章を書き始めて、11作目になりました。頭の中に完成されたひとつの確信が、ひとつの仮説の域を飛び越えて、現実の物語性を帯びることが出来るまでは、この文 ....
世界の決定化、断言する正義はひとつの個人的な世界観であり、同時に誰もが持ちえる可能性を持った世界観である。
こちらでミントさんの詩を拝見させていただいた。今回、引用させていただきたいと思う。
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色彩は光の反射らしい。ということは、色彩を放っているのは光であり、物ではない。物は、色彩の可能性だけしか持ちえていない。
まったくの暗闇の中で、それらの真実の色彩は表象する。そこで唯一、闇でない ....
皆さんのような詩人のかたがたなら、必ずしも一度は体験したことがある、言葉と、感情の決定的な違い、いったいそれは何であるのだろうか。
「言葉の限界が世界の限界だ」とヴィトゲンシュタインは言った ....
純粋正義への架橋と記して七作書かせてもらった。
結局、四方八方に散らばせて、そこから徐々にまとめていこうとしたが、まだ広がりが足りない。
僕はそこで、決定的な一打を僕に与えようとして、決定的な言葉 ....
果たして僕らに正義は可能だろうか?
メルロポンティーからの引用
{人間的世界とは開かれ、未完成なひとつの体系であって、世界を不調和に陥れかねないその同じ偶然性が、世界を無秩序に絶望すること ....
無限小数が、当たり前のように存在するこの世界。
ひとつのものを、三人で分けるとき、量的に均等に分けることは不可能であるという表現。
はたして、本当にそうなのだろうか?
ひとつのものを、二人で分け ....
レディオヘットの「2+2=5」からの引用
{君はそこで夢見てられるのか?
世界に秩序を取り戻そうと思うほどに?
僕は永遠に家にこもっていよう
いつだって2たす2が5になるような場 ....
社会と個人には決定的な相違が生じるわけはない。
社会は個人の集合体であり、どんなとっぴな思想であろうと、その思想を包括し得ないことには社会としては成り立たないはず。
かとおもえば、僕らはみな、社会 ....
以前の文をさらに詳しく述べて行くことにしたい。
まず、誰かを助けることの発問について。
僕がどういう行動をとるのか、それはそのときでなければ分からない。そのときでなければ、僕はいかなる行動 ....
僕の知り合いの詩人から少し引用
{無反響室というものがあるらしい。海胆を裏返したような部屋で、上下左右、前後の内部壁面からは突起がいくつも出ている。
今「君」が「在る」場所から何か音を立て ....
少し長くなります。
もし、目の前で死にそうな人がいたら、僕は助けられるだろうか?
目の前には大きな炎が立ちこめ、僕は助けるためにその中へ飛び込まなければいけない。
僕は三人の友人がいて、彼らは僕 ....
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