背びれを見たのに違いなかったので
僕はそれを金魚と呼んだ
地平線を泳ぐ金魚
陽が沈む前に果てに辿り着き

燃えましたので

太陽は懲役一晩の間眠り
その間は世界を月が照らした
骨にな ....
白人の女と黒人の女が2トップを組んで
ひとつのマイクを奪い合っている
背の低い白人女が爪先をピンと伸ばし
背の高い黒人女は中腰姿勢をとっている
マイク宙ぶらりんマイク宙ぶらりん

 ズレる ....
コーラの泡

思いのほか痛くて
もう一口


軽音楽

骨の折れる音は案外
ポップスじみてたよ
そばのつゆだと思っていたものは
実は雑煮
餅が沈んで姿を眩ましていただけだった
陽動作戦だ

存在しないそばを探した数分
二度と戻る事は無い、だから
恨み節の碗に雑煮を注ぐ、そして
食 ....
明けましておめでとう
という類の
電子手紙が数える程だけ来て
明けましておめでとう
という類の
電子手紙を数える程だけ送り返した



それにしても
ぼくときたら
「ア・ハッピー ....
耳が痒い
耳が痒い

「手元に在った筈の耳掻きが見当たらない」
って理由で
眠たいベッドから這い出す

リヴィングには
正確無比に耳掻きが待っている
    僕は禁煙の館に棲息してる
    禁煙マークを家紋にしてる

       白い壁に排煙
       黒い煙で汚染
     そんな真似したら最後
   消臭剤を設置 ....
        部屋からの風景は
        丁度こんな感じだ
     そう、丁度こんな感じだ
     この辺で頭出してるのが
     ほのぼのレイクのネオン
        隣の ....
僕には幽霊が憑いてる
見える?
右斜め後ろ約2メートル

こいつ
いちいち
格好良く見える角度で写真に写るんだ
シナモンという単語には強引に美味しそうだと思わせられる

と言うのも母ちゃん作のシナモン・トーストが僕は好きだったから
くるくるくるくる

魂が回転しています

中心でねずみが
ころころころころ

一生懸命転がしているので
くるくるくるくる

魂は回転しています


ねずみは
報われな ....
2軒先の家の人が殺されたよ
凶器は包丁、心臓一突き
出血性のショック死
だったそうだ

この通りじゃ最近
殺しが流行ってる
…この前は
近所のコンビニでレジを打ってた人だった

ス ....
「宗谷岬」

夏だというのに随分冷える
ここは北の最果てです
朝には郷土の歌が響き
夜には地碑が緑色に照らされます

運が良ければ
樺太が水平線に浮かびます




「 ....
逃げ道なら塞がれちゃった
からさ
ここぞとばかりに
挙式をセルフ・プロデュース
するしかないんじゃあないか
と思う訳ね
だって葬式じゃ嫌でしょう
どうせなら挙式やろうよ
流行りの地味婚 ....
花畑を1ヘクタール包囲して
蜂という蜂を殺す
死骸は市外で紫外線の下に晒される
し甲斐の有る行為、畏怖

花畑は異邦者の手に。
処女を奪われなかった花は蜜を湛える。


ゲリラじみた ....
実は僕
あんたの事
5回殺してるんですよね

ええ、頭ん中で想像して

だから罪にはなりません
心の積荷は少々重いですけれど

まぁ、現実にあんたが生きているのは
僕の想像力のお陰 ....
空調の音色が無色透明な夜
耳に血液を集めるイメージ、要するに耳を澄ますと
付近に野良猫が潜んでいるヒントを掴める

1匹じゃなく2匹か3匹
去年の冬に見た彼らか、もしくは彼女らか

野良 ....
早起きの朝日さんはあがり症
おはようを言うだけで真っ赤です

今朝に至っては
カーテン越しの顔合わせという始末で
半ば取材拒否なのでした
夜の視覚的象徴が
満月じゃなくて三日月になったのは
多分
人が完全さを妬んだから
アメリカ人らしき
外国人トリオと出くわした
パンク・バンドのライヴでの事だった
そのメンツの中でトリオは明らかにダサかった

何でアメリカ人かと思ったかと言うと
ショウをするバンドがアメリ ....
僕は生まれついての詩人じゃない
僕は詩人になりたいだけだ
まだ靴底に雪がこびり付いているまま

ショッピングセンターで迷子になった

目線という目線が殺しにかかって来る

母の気配に振り返れば見知らない主婦


靴屋の冬靴のゴムの匂いが季語 ....
体育座りを催促する床、壁、天井 
ドアとカーテンが万が一に備えて閉じられている

尖った切っ先を心臓に突き立てたら指が震えて命乞いをするので
ベッドの木材に打ちつけると中指の天辺から血が吹き出 ....
気持ち良く歌っていたらしゃっくりが出た
みたいな夜

No, No

陽の光が足りてないというので
代わりにレゲエを浴びていた

だから幻覚など見るんだろう
言われても仕方無い

 ....
その先に居るのは

どなたですか

貴方ですか
僕はいつの間にか
シドより年上になってしまっていた

二十一で死んだシドには
もうなれない
ナンシーに会えなかったから
かも知れない

いや
ナンシーになれるポテンシャルを持ったあの ....
お天道様も
お洒落な遊びが
お好きらしい
ある日
またあの爺さんがやって来た

趣味は昔語り
昭和の思い出と
粋についての話が得意

爺さんは戦争で身寄りを失い
戦後も独りで暮らしている
昔気質を絵に描いたような人


 ....
あの人の事で知っている事と言えば
愛すべき天然ボケと
夜はぼったくりバーと思しき店で働いてた事くらい

僕の場合は昼のバイトの方でお世話になってた訳で
今にして思えばそれは約2年もの期間だっ ....
夜に浮かぶ灯火
温かく見えるのは
闇に凍えてたから

だから部屋の明かりを消して
小さく光を照らして
温もりを確かめた

そこに有った手を
繋いでおいた

暗くて見えない表情
 ....
たいにぃぼいす(67)
タイトル カテゴリ Point 日付
懐疑終着未詩・独白5*05/1/9 15:02
Black & White未詩・独白005/1/9 15:01
M & M自由詩8*05/1/5 23:55
オペレーション雑煮自由詩2*05/1/2 20:21
TrUth iS stRanGer tHan fiCtIoN自由詩2*05/1/2 2:32
起床動機未詩・独白1*04/12/31 14:54
沈黙、煙もモクらない未詩・独白104/12/31 14:35
字景自由詩10*04/12/26 23:51
フォトジェニック・ゴースト自由詩1*04/12/26 23:20
シナモン・トースト短歌4*04/12/24 23:05
回し車自由詩2*04/12/20 3:01
マーダー・ストリート自由詩004/12/18 3:16
岬三選自由詩2*04/12/18 3:05
絶体絶命挙式プロデュース自由詩4*04/12/16 8:16
蜂、蜂起自由詩2*04/12/16 3:03
想像殺人[group]自由詩11*04/12/15 2:06
空腹自由詩2*04/12/14 3:43
控え目な朝日携帯写真+ ...5*04/12/12 9:51
不完全のアイコン携帯写真+ ...5*04/12/12 9:48
ライヴ人間観察レポ/外国人トリオ編自由詩2*04/12/11 1:58
後天性詩人症自由詩5*04/12/9 3:18
パステルカラーの墓標自由詩1*04/12/6 15:34
夜葬未遂未詩・独白1*04/12/6 13:50
もうしくじるなよ、ルーディ自由詩1*04/12/5 4:45
旅路携帯写真+ ...2*04/12/5 2:18
シド&ナンシー&ジョー&きんさんぎんさん自由詩0*04/12/3 11:04
扇光携帯写真+ ...1*04/12/2 16:21
鉄砲玉爺さん自由詩3*04/12/1 13:12
あの人が母親になり、あの子は看護学校に受かる未詩・独白1*04/11/29 11:35
夜、後、朝携帯写真+ ...2*04/11/29 8:54

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