朝靄に煙る海岸線伝い歩けば白いくじらのあくび
砂浜に誰かの書いた「速達」の文字に急かされ振り向けば君
波音に耳を傾け君の背に地図を広げて「夏」始動する
陽だまりに投げるビー玉 あの海 ....
匂やかな雨は上がった
あと少しもう少しだけそばにいよう
この恋は長雨だった
そしてまた、乾ききらないこの道を行く
またふたり同じ{ルビ所=とこ}へともどる雨
同じ海から
同じ空か ....
かつて恋にわれを忘れた人々のレールの上を走ってるだけ
火にくべる本の数だけ甦る いつの時代もありふれた恋
アフリカは広大過ぎて ぼくたちは湿った土面を踏みしめている
「いじけても何もでないと言うのならお金を払うわ!それでいいでしょ?」
ないものをねだるあなたの眼差しはおぼつかなげにも燃える太陽
ぼくの肩に寄り掛かる君のrealityは電車の揺れにただただ脆い
「マシュマロのお化けを見たの」「恐かった?」「ううん、とっても気持ちよかった」
ぼく以上に何も持たない君はもう溶けてしまっ ....
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