仏陀に教えを説く
「そらそうだよ
あんちゃん
そんなことやったってなんにもなりゃしないさ
腹が減るだけよ
腹が減って、な
そのうち痛くなってくるんだよな
腹が、な
も ....
難破船
星を跨いで
チュニジアの夜
眠れない夜を眠れば
朝もくる
おまえらも
口惜しかったら
カブトムシ喰ってみろ
この宇宙は
矛盾によって成り立っている
成り立っているばかりでなくて
矛盾そのものである
と、聞くと
君はどう思うだろうね
とても理不尽な何かをその胸に
突っ込まれたような気持ちにでもな ....
鰻屋で
独りこつこつ
酒を酌み
昼間のデート
行ったが最後
夜のお酒
女子高生
二人乗りして
ふらふらと
墓地の鴉
何喰らうのか
モノトーン
パリス、巴里
今朝を生まれて
ゆでたまご
働けど
「けど」「でも」ほどの
夢もなく
ジャズ時雨
マウント・フジにも
日の染みて
はたらけど
はたらけどと言う
ほど働いてないし
かどかどの
アボカドひとつ
テキーラ二杯
石橋を叩いて叩いて結局渡らない
げこげこげこ
かえる時間の畦道で
Go!
Hitch!
Go!
名古屋で降りて
ラブホテル
降り積もる音がないのも
雪の音
嗚呼
ちんこ一本で
生きてゆけるなら
茶柱ほどの
しあわせ一服
握りつぶし
数ヶ月
この世の空気を
吸うてみた
自殺こそ
何にも優る
保険かな
好きだけど
恥ずかしすぎて
いわし雲
サンボちゃんに
慰められて今
生きる
貧乏な
ぼくなら一生
郵便を配る
ただのちんちんに
なれればなりたかった春
通夜の晩、ぼくは覚えず
号泣した
かがり提灯
泡吹き麦酒
猫の毛がぼくを
春へと連れ戻す
二股だ三股だ
なんて自慢げに
誰か僕を助からないなら殺してくれ
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