冬の朝
古い郊外列車に乗って
まだ仄暗いモスクワの駅を発つ

灯りのまばらな町並みを抜け
列車は広い雪の大地を走る

後ろの車両から入ってきたジプシーの子が
スーパーの袋を両手に持ち
 ....
百星霜 未来に生きる人々は
この開拓をいかに想うか

この身体 明日をも知らぬ命ゆえ
わずかな草も惜しむことなく
ピッチャー第一球投げましたら
虫捕り網で捕まえて
ボール掴んで三塁側に走る
とみせかけて
ベンチめがけてボール投げる
そして
人差し指と中指立てて
そうだ
Vサインだ

それが出来 ....
トレチヤコフの旧館 とある部屋
恐ろしい人間の顔が
剥製のように並んでいる
息の詰まるような叫び声が
四方の壁のむこうから
湧き上がる

真夜中の
灯りの消えた屋敷の中を
たったひと ....
今日の空をおぼえておこう
胸ポケットのさみしさは
空のむこうに飛ばしてしまおう
いつの日か
同じような雲のした
この空 この風 この匂い
ほほえむときがきっと来る

今日の川をおぼえて ....
時刻は午前八時になりました
みなさん いかがお過ごしでしょうか 大沢ユーリちゃんです

ついさっき ブエノスアイレスの居酒屋で
木星人が発見されたそうですよ
テキーラ飲みながら
タンゴショ ....
すこし開いた雨戸の隙間
赤い閃光
もうこんな時間だった
のか

布団の上を横切る
夕陽の直線
狭い 
うす暗い部屋だから
よけいさみしく

赤 にじんで
世界とのつながりは
 ....
ねるねるねーるね 怪しげに
黄色いねーるね
みどりのねーるね
それはもう ふぁんたじー

ねるねるねーるね 軽快に
ぼくらは何かの義務感で
ねるよねーるね
こねるよねーるね

ねる ....
運命が連れてくる
リズムに合わせて
踊ろう
皮肉なダンス

どうしようもない宿命に
隠れたメロディー
謳おう
こみ上げるブルース

風はきみになにを告げた?

海はどんなふうだ ....
オレンジの灯火が
ゆらり ゆうらり 
近づいてくる

ながい ながい
階段下りる
鍵の掛かった
つめたい扉

月の光をちょっと借りて
ずんらり ならんだ
古い時計
ティーカップ ....
ある日、大学の売店で飲みものを買いました。
三十九ルーブルだったので、十ルーブル札を四枚だしました。
売店のおねえさんはお釣りの一ルーブル硬貨(日本円で四円くらいでしょうか)を探しましたが、ありま ....
「プルコギは
 プルっとしてるコギですか?
 それとも
 コギのプル夜ですか?」

韓国のある友人はこう言った

「たぶん夜ではないと思うよ」
 明日こそ川本さんに告白するよ 


それが最後に聞いたあいつのことば


僕はそろばん教室をサボって

きりんどうに走った

買えるだけガチャポンを買った

アークマ ....
餓え痩せ細った狼
露わに浮き出た助骨
雪上に臥せる毛並みは色褪せ
微かに白銀の息が
剥き出した牙の隙間から
宵闇へ薄れゆく
呼吸の残像

朽ちかけた嗅覚の閾
見開いた眼の鋭角
傍ら ....
いつか歩いた並木道
ちいさな歩道橋
あのとき
夕暮れ色に染まる
傾斜をみて
黒いコートに
溢れる
さみしい色は
木立の陰
カーブの辺りに
おちていた
黄色い葉
どこか
忘 ....
少年がおしりを出して笑ってる
紅いネクタイちょっと緩める
リズム リズム

あの少年の はなす リズム

風 
わたあめ 
カブトムシ

サイトー教授の はなす リズム

美 
二元的 
コペルニクス

ケイオウ線の はなす リズ ....
星たちが雲のむこうに
眠りしずまるこんな夜には
ロバート
あなたの残した写真を見る


弾丸が撃ちぬいた兵士のからだ
永遠に崩れ落ちるように
ロバート
あなたの見ていた瞬間を見る
 ....
ハーイ!
きょうもジャパニーズサムライが
あなたの町にやってきたぜ!
というよりも
やってきた・デ・ござーる!

た、た、た、た、叩き斬ってくれるわっ!

わっ!


ヘーイ!
 ....
なんとなくぼんやり空をみてるだけ
そういうときがいちばんすきだ

「どこまでもつづいてるって感じるの
 だからわたしは空がすきなの」

窓ぎわの彼女は空を見上げてる
僕はとなりでコーヒー ....
えーたばーぶしゅか 

 
 えーたばーぶしゅか


    ばーぶしゅかするーしゃえっ


     ばーぶしゅかするーしゃえっ


           するーしゃえっむー ....
数学が苦手なのですか
それはたいへんですよ
教えてあげられないですけどね

緑色をしているのですか
それは奇妙ですよ
他はなにもかわらないですけどね

三十円も安いのですか
それはお ....
こんな夜にも
赤いランプは燈っている

四角い机の けたたましく電話の鳴る
また事件かな と思いました


ちょっと待っていなさい


アタシ
ごめんなさい 仕事中に
きいてほ ....
あいつはロックスターだから
廊下を全力疾走するんだ

あいつはロックスターだから
教科書なんかビリビリなんだ

みんなあいつのショーがたのしみ
すきなんだ 愛しているんだ
あいつは憧れ ....
蒼い夜風に 街灯のともる
切りとられていた散歩道を 
襟を立てて 足早に過ぎて
薄むらさきの息を吐く

ああ モスクワの十二月
 

白い地面に 鉄のレール
紅茶色した路面電車の
 ....
もっとストレートにダイレクトに

さっと片付けてキャンプへいこう

きっとウィークエンド混んでるよ

ちょっと振り向いたら工事してた

やっと食べ終わってホッとしてさ

ムッときて ....
ピーピーパーパーポーポーパー

ピーポーピーピィ パーピーポーピ

パーパーペー ピーピーポー

ピーパーポーポォ パー  ピペー

ポーペーポー

プープープープー

パーパ ....
かあさん ぼくのスニーカーは?
今さっき飛んでったわよ
靴 サンダル ハイヒール
空にうようよ浮かんで
絶好のはだし日和


こんな日はミーミームウに会えるかも


あわてて家を出 ....
わたしたちが 生きるために
この土地を耕し 田をつくろう

 ここには 水がない
 あるのは 乾いた土地だけだ
 
それならば
水源のある 何処かの谷へ
水をもとめて ゆこう


 ....
たくさんのひとたちの こころの宇宙から
彗星のように飛んできた ことばの粒子

たとえばそれは 
ことばの大地 ことばの空気 ことばの海

神話の森 うたの川 文学の町並み

ことばの ....
馬場 こういち(64)
タイトル カテゴリ Point 日付
月の郊外列車にゆられて自由詩306/1/11 9:52
チェーホフに短歌106/1/11 2:12
ハードボイルドバッティングコーチ自由詩206/1/11 1:39
美術館自由詩206/1/10 6:27
今日の空をおぼえておこう自由詩1006/1/8 11:50
ゆうゆう不信自由詩106/1/8 9:14
夕方のチャイム未詩・独白606/1/7 22:20
ねるねるねーるね自由詩406/1/7 10:38
僕らのいる未来自由詩206/1/7 6:06
眠りの地下室自由詩206/1/7 4:07
キャラメルと価値と詩について散文(批評 ...1306/1/6 9:36
プルコギ短歌106/1/6 7:12
川本さんとアークマン自由詩206/1/6 6:51
宵闇の奥に自由詩106/1/5 23:12
いつか歩いた自由詩606/1/5 0:27
侠気短歌006/1/4 5:20
リズム自由詩506/1/4 1:20
ロバート・キャパ へ自由詩206/1/3 15:44
灰&蝋自由詩006/1/3 9:36
コーヒーと空短歌306/1/3 4:45
ファニェーチカの教室自由詩106/1/2 23:55
トップダウン自由詩106/1/2 6:13
或る夜の自由詩506/1/1 21:26
ロックスター自由詩405/12/31 12:37
月夜のスケッチ自由詩305/12/31 3:37
なんかどうしたらそんなふうに自由詩305/12/30 11:49
ピポムピムによるピピパポ自由詩105/12/29 23:03
ミーミームウに会いたくて自由詩4*05/12/29 10:09
生きるために自由詩205/12/29 3:24
夢の飛行船自由詩205/12/28 22:45

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