それはとても晴れた日で
未来なんていらないと思った
変わるって
なんて残酷なことなんだろう、と
泣くことさえできないなんて

涙は枯れてしまったの
子供の時に泣きすぎて

未来なんて ....
風が歩いていきます
夏の薫りを身にまとい
森の上を歩いていきます

風が歩いていきます
雨の匂いをひきつれて
海の上を歩いていきます

時に涙をかわかし
時に私の敵として
時に私の ....
{ルビ陽=ひ}も見えぬ 木々の根元に 咲く花に 強さ覚えて 己を恥じる 笑えない夢に生きてた
自分の叫びで
現実へと引き戻されて
迷い続けるだけの日々
見飽きた街並
廻りゆく季節
闇を引き裂く叫びは
今日も私を呼び覚ます
ふしぎ ふしぎ
遠く離れた君の心が
こんな近くに感じれるなんて

ふしぎ ふしぎ
言葉をかわすだけで
こんなあったかく心がなるなんて

忘れていた気持ちを
思い出したよ

ふしぎ ....
立ち尽くす
波のしずくは
指からこぼれて
あの人の命
永い別れを
私に告げる

見えなかった
思い出
聞こえなかった

けれど消えない
指先の感覚

窓の外
首をかしげ ....
いつか見た
たんぽぽ色の
風船は
今も空 漂って
映していた
たんぽぽ
君に似ていた

君は今も咲いていますか
誰のために咲いていますか
お{ルビ陽=ひ}さま色のdandelion
上手な言葉は使えない
綺麗な言葉も使えない
ただ
誰かにこの心が
伝わればいいナ、と
こうして{ルビ詩=ウタ}をつづるンだ
あした
また あした

雲 流れて
あの空は春の中
風 流れて
波立つ 森の音

風はあるけど
帆をたたもう
船出の朝は
まだ遠い

あした
また あした
そら 一番星
とんでゆく
泡の天使たち
とんでゆく
花の天使たち
くる クル くる クル
お空へと
未来へと
くる クル くる クル
つねならず と わかっていながら
永遠を求めて
くる こない ....
ライラックの花の向こうは
夢の街
木漏れ日のびい玉のはじける
夢の街

私は失くしてしまった
鍵を
街への扉の鍵を

ここは夢の入口
門の向こうに広がるのは青い空
青く
空は青く
とても青く
白い雲を優しく包んでいる

今 ひとつのイタズラの誕生だ
森の中で風が生まれる
森の中から風が生まれる
木々が踊りだす
木々が歌いだす

初夏の匂いの ....
痛みだけが
今も私をここにつないで
逃げ出すことも
かなわない

夜の闇の中
月にさえ見放されて
口ずさむ
思い出の歌
でも もう届かない

消さないで 記憶
消さないで 傷
 ....
私は霧に包まれていた
霧の森を長いことかけて歩いて行った
霧は深く 晴れることを知らない…

扉を見つけた
霧の森で
開けようとも思っていないのに
その扉は開いた
でも
その先も霧に ....
夕暮れの風
優しく涙をかわかし
傷を癒してくれる
紅の葉{注紅=くすのきや、アカモチの新芽}
散り始めたうすべに
まぶしい{ルビ緑=あお}

春はいつのまにか来て
いつのまにか去ってい ....

びい玉は ころころ転がり
車にひかれて 粉々になってしまった
大切なびい玉だった
キラキラしてて
でも どこか光は優しくて
本当に大切にしてたのに

だから今
風船を見つけたから ....
ここへ来たのは
あの日の風が吹いたから
遠い記憶がうずきだす

あなたの名前
遠い過去の忘れ物は
今もここに刻まれて
忘れやしない
これが私の{ルビ郷=くに}

風、風よ
名前を ....
うち寄せる 悲しみは
涙となりて
泡となりて
海へ返ってゆくだろう

舞い上がる喜びは
微笑となりて
白雲となりて
空へ返ってゆくだろう
気がついて ふり返れば
桜はもうなく
最後の花びら {ルビ一枚=ひとひら}
ひらり ひらり
風に流れてく

春がいってしまう
つかまえようとした
この手をすり抜けて
春はいってしまう
君さえ幸せなら
泡となって消えてもいい
君さえ幸せなら
泡となって消えてしまおう
鳥のように生きたいと言っても
鳥の悲しみなど
知らないで

薔薇の花のようになりたいと言っても
薔薇の苦しみなど
知らないで

知らず 知らず
ひどい仕打ちをしていることを思って
 ....
昨日でなくて
明日でもなくて
永遠の向こうにある
今日
木の芽吹く 枝の指さし 春の雲 ほんわかと 猫柳さえ 春の色 “おかえりなさい”と
風に揺れてる 桜草
思わず 微笑みかえしてしまう
不思議な春の魔法
枯れ草に 溺れ顔出す すみれかな 今 旅に出よう
この灰色の街を逃れて

心も涙もなくなってしまえ
何もかも空っぽになってしまえ

そしてただ ただ
あたたかな黄色に
一面の黄色に包まれたい
空ばかり目で追っていて
貴方の気配ばかり追っていて
気づかなかったよ 春の訪れ
足元の 小さな いぬふぐり
気がついて ここはどこだと ふきのとう きらめく空に 大きくのびして 菜の花の黄色に
あたたかさを感じた

芽吹いた緑に
優しさを覚えた

暮れゆく紫に
せつなさを知って

どこまでもある青に
強さを学んだ


心のゆとりは 恵まれていたから
春日野佐秀(341)
タイトル カテゴリ Point 日付
晴れた日自由詩204/5/11 20:52
風の散歩道自由詩504/5/8 22:52
紫菫短歌504/5/8 22:48
叫び自由詩104/5/8 22:39
ふしぎ ふしぎ自由詩2*04/5/8 22:31
宵闇幻燈[group]自由詩504/4/29 22:27
dandelion自由詩104/4/29 22:24
ウタう心自由詩104/4/24 21:34
また あした自由詩4*04/4/24 21:27
くる クル自由詩2*04/4/20 19:42
夢の街自由詩204/4/20 19:35
初夏自由詩104/4/20 19:23
Pateticheskaya自由詩5*04/4/14 21:14
霧の森自由詩404/4/14 21:10
うすべに自由詩204/4/12 22:26
大切なモノの扱い方は自由詩6*04/4/12 22:10
若草の郷(くに)自由詩104/4/12 22:07
子守歌自由詩404/4/10 23:06
春のいく時自由詩9*04/4/10 23:04
人魚姫自由詩104/4/10 23:02
優しい人など自由詩8*04/3/13 20:49
今日自由詩204/3/13 20:45
春句俳句404/3/13 20:43
猫柳俳句104/3/6 20:06
春の魔法自由詩404/3/6 20:04
すみれ俳句404/3/4 17:42
菜の花ばたけ自由詩204/3/4 17:40
春の訪れ自由詩104/3/4 17:38
ふきのとう短歌9*04/3/2 16:26
恵みを知るとき自由詩404/3/2 16:24

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