もしもあなたが 落ち込んでいるなら
そばにいて なぐさめてあげたい
もしもあなたが 喜んでいるなら
私も心から 喜んであげたい
もしもあなたの心が 真っ暗になったのなら
{ルビ灯=ともしび} ....
黒板につづられた 白い文字
窓の外に広がる 白い雲
真っ白な私の頭の中
今は数学の時間
眠いのを我慢して
ひたすら数字とにらめっこ
夕焼けは赤いばかりではない
夕焼けは時々青く見える
悲しい夕焼け 青い夕焼け
はっきりとでなく ぼんやりと
はるか遠い夢は輝く
悲しい夕焼け 冷たく輝く
流れた涙は過去へと消えていく
....
飛ぶ鳥の 明日香の里に 舞い降りた 春の女神に ならましものを
伝えたいこと 山ほどあるのに
言いたかったこと まだあったのに
あなただけを 見ていたのに
何にも言えない 私の心
折りたたんで 折りたたんで
紙ヒコーキ つくりました
真っ白な紙ヒコーキ ....
天使のびいだまが
空から{ルビ宇宙=そら}へおっこちて
浮かんで 止まって
まわって とばされ
青い地球になりました
青い地球になりました
{ルビ南の風=フェーヌカジ} ウージの音色 揺れる青
「おはよう!」息が白い
「あけおめ!」頬が赤い
「ことよろ!」空も青い
今年最初の授業が始まる
みんなコートにマフラーしてるけど
この寒さは前とは違う
さぁ春のエンジンがかかったぞ!
....
曇った窓の向こうは風の街
私を一人 ここに残して変わってく
電話とにらめっこしながら
ポストとにらめっこしながら
過ごす
冬休み最後の日
私はまだ去年の私なのに時は流れる
あなたの理想にむかって
私は
息を吸うみたいに
少しずつ
少しずつでも
進んでゆきたく
思います
いつか空へと還りたい
ねえ
あなたなら
私の背中に
白い翼を咲かせてくれる?
人はね
昔 天使だったんだよ
だって ほら
こんなにも空が恋しい
限りなく近づいても
決して交わることはない
遠く遠くにいる二人
雪の平原は降りやまない
白い世界が{ルビ目先=まなさき}に広がりゆく
ほっぺはりんご
白い息
たったか たったか
かけだしていく
ここから逃げ出せる強さがほしい
見上げれば終わりを見たこともない
私がいる
忘れようもない青は
心にイタミを覚えさせる
枷は外せない
人はトラワレ
風のようには泳げない
この魂 ....
この空は瑠璃色の夢
あの森は翡翠の希望
ここに私の命はある
太陽にてをかざせば
ほら燃えている生きてる証
螺旋階段を駆け上り
小さな窓から中をのぞいてみては
また帰ってゆく 傘の中へと
....
空が夜に包まれる頃
月は私に句読点
束の間訪れる
休息の時
全てを月にまかせて
闇の中へと眠りいる
安らぎを
心をこめて つむぎつつ
白い朝 サンタクロースを 待ちながら 小さく君の 名を呼んでみる
澄みきった青空に
白い帽子が
よく似合う
まぶかにかぶった
はずかしがりや
冬の朝にそびえる
富士山 どでーん
むかぁし むかし
あなたはわたしに
うそ ついた
「またあえるよ。またこんど」
あなたはかえってこなかった
わたしはずっと
まっていたのに
あなたはおそらへ
きえたのね?
空高く 雲間に濡れる 月の{ルビ陽=ひ}に 心{ルビ抱=いだ}かれ ひとり夢見つ
私の中で
溢れかえる
歌の波
止まらない
止まらない
この心が
つむいでゆく
言の葉たち
次々と
次々と
忘れられない思い出と
今も消えない傷跡
私はただ歌う
誰 ....
紺色のカーテンが空にかかる頃
私は一人 ぼんやりと
光る街を 歩いてた
空にはバナナのようなお月さま
あのお月さまを食べたら
どんな味がするんだろう
月は恋の果実
それはきっと恋 ....
秋の{ルビ陽=ひ}を そっくりそのまま はね返す オレンジ色の 宝石ひとつ
涙ひとつぶん
あなたに
私の叫びは届かない
いつもの私でないと
気づいていながら
あなたは
何があったかさえ
涙ひとつぶん
わからない
秋深く 山を染めにし {ルビ紅葉=もみじば}に 涙も忘れ 想ひくれなゐ
今日限り 失うものと 思ほえば 愛しくもある もみじの散るも
空を泳ぐ雲の魚
誰のもとへ?
君のもとへ?
月のもとへ?
金色の海を越えて
逃げていった空の果て
伝えたい心は
たくさんあるのに
言葉にすることが
できない くやしさ
人はみな 悲しい{ルビ詩人=うたびと}だ
夕焼けに 流れた涙 過去に落ち 微笑みながら 消えてゆく
空寒く 想いをのせた 流れ星 君の心へ 落ちてはくれない?
交差点 すれちがうのは 甘い風 恋の迷い路 どこまで続く
淋しさ ....
何にも見えない黒い空も
何にもないわけじゃなくて
ただ見えないだけで
たくさんの星
あの夜空
どこからかきっとここも
あの夜空などと呼ばれている
悲しさと 淋しさを
試験管に注いで
反応させたら
恋になるかしら?
手をすべらせて
ビーカーを取り落とすほど
白い煙をたちのぼらせて
恋になるかしら?
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