黄色い? そうかなぁ
  赤いの? そうなんだぁ
  緑がいいなぁ 僕は

  眩しいのが好き? 明るいだけでもいいと思うけど
  ピッカピカに磨いて どうするの?

  ふうん ....
 皮肉だ
 看護婦が白いナース服を着ているなど
 脳ミソを解体して血管を切り裂き
 撥ねた血が生地にしみこみ
 次第に血を見てもなんとも思わなくなる
 人が死んで真っ白になっていくのを
 ....
 泣く
 まずは怖いから泣くのよ
 さあ、泣きなさい
 あんたが泣くとね、世界が回りだすのよ
 地球という生命のひとつの歯車となってカチッとはまって
 全部動き出すんだから
 泣きなさ ....
 室内を暗く変えるサッシ
 閉められた店内に
 人はいない

 私達は得てして求めることもなく
 あの様な暗がりに変わっていく運命を
 頭のどこかではなく
 魂の何処かで解っているの ....
 ああ
 と
 言う声と共に私は口を噤んだ

 泣いて欲しいから
 彼らは逝ってしまうのではない
 笑って欲しいから
 彼らは逝くのではない

 何かを残したから
 逝けるのだ ....
 灼熱の町
 赤い海
 ゴミと化した人の山
 切り裂く金きり音
 降り注ぐ金属体
 吐き気のする死臭
 大量の真っ赤な液体
 倒れていく知人
 猛烈な空腹
 埋め尽くされる川
 ....
 春です
 あなたは誰かを愛していますか?
 小さな命を大切に
 大きな命と寄り添い
 あなたは幸せですか?

 夏です
 厳しい季節ですが、お元気ですか?
 子供の汗の匂いから
 ....
 犬は見ている
 ぼくを、ぼくらを

 石碑は見ている
 制服姿のぼくらを

 死人の目がカッと見開く
 最後の一言を落とすように
 僕らが去り際の背中に向かい
 「見ている!」
 ....
 むかし
 海に砂糖を入れたら甘くなるかという事を
 思ったもんだ
 発展した技術屋かなんかが
 科学的に
 科学的に証明したのでつまらない
 詩人が持つことを許されたピースが
 また1 ....
 鏡の向こうのほうが
 今のこっちより少しだけ
 幸せそうに見えた

 嘘じゃない
 だって向こうの僕は笑ってる
 僕がこんなに死にたいって思ったって
 向こうじゃ笑ってる

  ....
 名前はまだない
 さんざめく光に晒されて
 大声で泣き叫ぶ貴方は
 まだ名無し

 名前はもうない
 業火の奥で真っ白になり
 静かに手を合わされる貴方は
 もう名無し

  ....
 一杯の紅茶には 一杯だけの夢があった
 一杯の紅茶ができるまで
 たくさんの人の幸せが在った

 一杯の紅茶には 一杯だけの悲しさがあった
 一杯の紅茶が飲み干されるまで
 悲しさが ....
 日々の鬱積した思いに
 声を大にしたのはいつの事であろうか
 五月雨の季節だったのか
 晩秋の頃だったか
 心の渇きがひとしお責め上げ
 胸糞さぶい空っ風が吹く

 継ぎ接ぎだらけ ....
 詩について一生懸命考えていると
 ときおり
 その胸の中に詩はいますか?
 という澄んだ女性の声がしたもんだから
 私は飛び上がってそうですと答えたけれど
 実際詩という姿を見たことも ....
 死んだんだってさ
 この辺りで一人の年寄りが死んだらしい
 それまで興味など無かった筈が
 急にその人の家の前を通るたびに
 死んだんだってさ
 という 主婦達の声を思い出す
 垣根 ....
 嘘という言葉
 言った瞬間に本当になる

 いや
 そう簡単なものではなくて
 本当という言葉が嘘の傘に隠れるのだ
 雨が止めば傘はいらないので
 嘘はどこかへ置いていかれる
  ....
 一年が365日だと誰かが言ったが
 誰が365日分覚えているもんか
 頭が痛くてたまらなくなる
 きっと頭痛薬漬けの
 かわいそうな薬中人間

 一冊の本は必死で365日覚えた
  ....
 心はいまも、ガラス細工のスペースコロニー
 遠く 遠くへ
 数多を駆け抜けて通り過ぎると
 夢を掴もうとした両手は
 さり気なく
 空を見つめた

 ふと
 呼吸には温度があった ....
 大勢の鳥達がワアワアと騒ぎ立てて逃げていった
 と同じくして
 私の胸の中でも鳥が泣いていた
 閑古鳥 かんこ鳥

 一人が怖い 一人と言う寒気が痛い
 重量感のある世界に一人の ....
 アメフラシがね
 見ていたんだってさ
   ねぇ おかしいよね

 公園の隅で家出した子がね
 泣いてたんだってさ
    ねぇ なんでだろうね

 映画館に行った人がね
 大 ....
 やがて


 そう やがて…


 そうなるように やがて…… (フッと行くのだ!)

 やがて!



 やがて(美しく! 永久に醜く儚く散り去れ!)

 
 そうし ....
 その日が楽しみで、眠れなくて
 二時間ぐらいじゃ二度寝するのに
 遠足気分で寝れない

 初めて行ったホテルは
 とても大きくて綺麗で親切で
 眠かったけど
 楽しくて

 大 ....
 私は 笑った
 痛いから痛いといって泣くよりも
 苦しいから苦しいといって泣くよりも
 おかしい人間みたいに
 笑っていれば
 自分ごと嘘をついてしまえば
 そっと
 息をしている ....
 鳴り 響く声 命は今
 戦いの真っ只中だ!
 おおっ、人々よ
 過ぎ去った深紅のレールが
 次の一手を攻めあぐねている
 鳴り響く
 キンキンと鋭く突き刺して
 叫び声が人々に
 ....
 私達は実に多くの物に触れていた
 いや、どこか語りに欠けるものがある
 触れていて
 生という得体の知れない獣に
 愛情の紅さを見ていたのだろう
 血色の涙が呼吸となる
 焔の雨
 ....
 失う前のそれを ひっそりと
 声に出して呼んでみたが
 むなしい

 虚しいばかりだった


 私はいつから失ったのか
 いや
 私達はいつから失うのか
 そっとなぞってみた ....
 スイカ玉 抱えた君が 懐かしい  名を借りて電子箱より語りける 紡いだ歌の数々あれば 

 ひと一人心身宿る想いなり 風に伝える声色滲む 

 蒼き詩 紡いだ先に色はなく 我が胸にこそ 蒼は色づく  
 君に言葉を送ろう
 「そら」
 夜なら星空で昼なら青空
 曇り空に雨空
 名前豊かな雲付きの空を語るのか
 独創的ならソラマメでも
 いうのかな

 詩人なら調理をはじめる
  ....
 ここにある右手
 そこにある林檎とか掴めるのに
 愛は掴めない
 朝食のツナサンドも掴めるのに
 想い出は掴めない
 リュックを掴み上げて
 部屋を出て行く
 総て右手で

  ....
doon(109)
タイトル カテゴリ Point 日付
自由詩007/11/7 4:48
点滴の奥にあるもの自由詩007/11/5 7:04
歓喜自由詩107/11/2 4:00
人の夜自由詩007/10/12 4:30
自由詩107/10/5 18:22
日本にないモノ自由詩107/10/1 11:47
初恋の人へ自由詩207/9/26 8:07
恥じ自由詩207/9/16 5:08
うみ自由詩607/9/13 4:57
悲壮自由詩207/9/8 4:30
創生自由詩107/9/3 3:54
紅茶自由詩107/8/24 5:24
閉められた空間自由詩007/7/31 6:43
詩人アシスタントA子自由詩507/7/24 5:30
三千円でごめんなさい自由詩3*07/7/19 6:14
お手軽手品自由詩1*07/7/12 0:50
ありふれた日常自由詩107/7/9 0:55
曇りガラスの向こうになる前に自由詩107/7/7 20:22
眠り囀る、鳥と語らうに自由詩107/7/5 3:32
アメフラシ自由詩007/7/2 9:22
海へ自由詩007/7/1 3:22
今日の僕が語る 昨日 明日自由詩107/6/24 6:17
欠けた記憶 〜低学年〜未詩・独白0*07/6/24 5:48
私はその音に耳を澄ました自由詩207/6/23 4:48
黒い瞬き自由詩2*07/6/21 3:06
喪失自由詩207/6/19 2:51
思い出俳句3*07/6/17 4:45
蒼空電信短歌007/6/17 4:22
そら  、そら自由詩207/6/17 3:40
右手足りないのは 左手自由詩007/6/15 21:02

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