ほむらのほなみはかぜそよぎ

さむさのにおいをひがてらし

ほむらのほなみはかりとられ

まちわびはじまるあきまつり

ちょうじゃのたたくおおだいこ

みんなたわらはいっ ....
 

夕暮れの

赤い切り口 地平のところ

東(ひんがし)の

少し高くに昇った星を

闇に紛れた雲竜(くもりゅう)が

飲み込まんとば大顎(おおあぎと)


竜に左右 ....
 

ここは雲の影の下

ここだけ雲の影の下

指先ほどの小さな蝶が

風に飛ばされるまいと羽ばたいて


ああ、もうすぐ嵐がやって来る



人は自律を失って

こ ....
 

ふるふるあめふる火花ふる

鉄の炉端の熔接の

ばちばち火花のあめふるを

がらすの傘さし散歩する


ねこはあめふりいやがって

わたしの肩からはなれない


 ....
 

天よりおちる

地表に向かってまっすぐと


天よりおちる

空の色が青く


天よりおちる

風との摩擦に耐えかねて


天よりおちる

ボロボロ形が崩れ ....
 

清涼なりし秋の太陽平らかに川の流れは澄み増して


水の晶(あきら)のただ中に 木の葉涛々(とうとう) 川流れ 枯れ野枯れ野へ


秋の木立の穏やかに辺り渡りし 風姿(かざすがた ....
 


地上におちた空をゆく

彼の死を、誰が宣告できるのか



海をすっかり失って

空をすっかり失った


嵐のようなこの水辺

終末の如き月の夜


やむ ....
 

赤いべべ着た ちいさこべ

尼そぎ 黒髪 艶やかに

紅さす唇 白い肌


伏し目にひたり 宙を見つめて

自ら月と ほの白く


風にそよりと 髪が揺れ

ひた ....
 

私は一匹の蜂

細長い巣穴で目を覚まし

風吹く際(きわ)へ這い出して


私は一匹の蜂

見上げる空は泥塗り付けたように

青く清げ(きよげ)に澄んでいる


 ....
 

よのはて よのはて よるのはて

倒壊したてのビルディング


折り重なった瓦礫の都市は

ジャングルジムを失って

広くて高くなった空


朝は来ないが夜は過ぎ
 ....
 


焼けつくような空白に

飛行船の影がおち


焼けつくような空白に

赤いりんごが転げでて


焼けつくような空白で

りんごを拾うほそい腕


焼けつくよ ....
 


ぼくはほら、

羽根がないから飛べなくて

年中 空を見上げてる


ぼくはほら、

口もないから呼べなくて

風が吹くのを聞いている


ぼくはほら、

 ....
 

わたしの言葉 わたしの世界

月は空にうたい

太陽を背に夜をうたい

光の翼をひろげてうたう


わたしの言葉 わたしの世界

光の降るとき 影のさすまで

月は ....
 

ブーゲンビリアを花束に


ここはいつの日かみた夢の園

虹はいつでもどこかに見えて

広がる空は花霞み


ブーゲンビリアを花束に

ブーゲンビリアを花束に

 ....
 
悲しい歌が町をゆく

悲しい歌は夕暮れに

ふらふら迷子のようにゆく

ぼくはおうちで外にいる

悲しい歌に耳すます

ぼくはいつでもおうちの子

 
 
にこにこ笑ったぼくの空

きらきら笑ったぼくの海

お話くれた月の夜を

優しく包むはずの雪

いつも周りにいたけれど

みんな遠くへ行っちゃった

遠くどこかへ行っちゃ ....
mortalis(46)
タイトル カテゴリ Point 日付
あきまつり自由詩111/10/18 1:28
自由詩111/10/17 1:28
亡霊自由詩211/10/16 21:43
あめふり火ふり自由詩511/10/15 18:46
天よりおちる自由詩011/10/15 12:24
短歌211/10/14 1:22
Lost自由詩111/10/14 0:38
人形自由詩011/10/13 19:46
自由詩211/10/13 19:31
Morning Glory自由詩211/10/12 22:03
焼けつくような空白に自由詩511/10/11 18:33
卵篭り(かいごもり)自由詩511/10/10 18:07
八尋の白千鳥自由詩411/10/9 3:37
ブーゲンビリア自由詩111/10/8 1:48
夕暮れに自由詩511/10/7 0:53
過ぎ去りし自由詩111/10/7 0:10

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